ゼロ工程表は、工事に必要な作業や施工順序、日程などを整理するための工程表です。ただし、会社や現場によって使われ方が異なるため、初めて作成する際は「どのような項目を記載すればよいのか」「参考になるサンプルはあるのか」と迷うこともあるでしょう。 ゼロ工程表を作成するには、施工範囲や作業手順を整理し、現場の条件に合った日程を設定することが大切です。Excelのテンプレートを活用すれば、一から表を作る手間も減らせます。
本記事では、ゼロ工程表の特徴や通常の工程表との違い、具体的な作り方を解説します。Excelでの作成方法やサンプルを活用する際のポイントも取り上げるので、ゼロ工程表を初めて作成する方はぜひ参考にしてください。
ゼロ工程表とは?
ゼロ工程表とは、工事に必要な作業や施工順序、日程などを整理した工程表の一つです。
着工前の工程計画を指す場合や、作業のない日を省いて実働日を中心にまとめた表を指す場合など、会社や現場によって使われ方が異なります。 そのため、作成する際は提出先が求める形式や記載内容を確認しておくと安心です。
以下では、ゼロ工程表の特徴と主な記載項目を詳しく見ていきましょう。
- ゼロ工程表の特徴
- ゼロ工程表に記載する主な項目
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ゼロ工程表の特徴
ゼロ工程表は、施工前に必要な作業や日程を整理し、工事をどのように進めるか検討する際に活用されます。 たとえば、内装工事では、解体作業が終わってから下地工事に入り、その後に仕上げ工事を進めるといった順序をあらかじめ整理できます。
作業の開始時期や終了時期を確認できるため、工事を始める前の段取りにも役立つでしょう。 なお、実働日だけを記載する形式では、休日や作業のない日が省略される場合もあります。日付の扱いは現場ごとに異なるため、提出先の指定を確認してください。
ゼロ工程表に記載する主な項目
ゼロ工程表には、工事名や作業内容、施工予定日などを記載します。作業名だけでは、いつ、どこで、誰が施工するのかわからないため、工事の内容に合わせて必要な情報を整理しましょう。
主な記載項目は、以下のとおりです。
項目 | 記載内容 |
工事名・施工場所 | 工事の名称や施工する場所 |
工期 | 工事全体の開始予定日と完了予定日 |
工種・作業内容 | 解体、配管、内装仕上げなどの作業 |
作業予定日・期間 | 各作業を実施する日付や必要な日数 |
担当者・協力会社 | 各作業を担当する人や会社 |
人員・資材・機材 | 作業に必要な人数や資材、使用する機材 |
作成日・更新日 | 工程表を作成・更新した日付 |
すべての項目を必ず記載するわけではなく、工事の規模や提出先の指定に応じて調整します。必要な情報を整理し、担当者が作業予定を確認しやすい表にすることが大切です。
工程表の記載項目について詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考になります。
関連記事:週間工程表とは?作成方法や記入するべき事項などを解説!
ゼロ工程表以外の主な工程表
工程表には複数の種類があり、工事の日程や進捗状況など、確認したい内容によって適した形式が異なります。
代表的な工程表は、以下の3種類です。
- バーチャート工程表
- ガントチャート工程表
- ネットワーク工程表
それぞれの特徴を押さえ、用途に合った工程表を選びましょう。
バーチャート工程表
バーチャート工程表は、縦軸に作業内容、横軸に日付を配置し、各作業の実施期間を横棒で示す工程表です。作業の開始日と終了日をひと目で確認できるため、工事全体のスケジュールを把握する際に役立ちます。
たとえば、内装工事で「解体は1日〜3日」「下地工事は4日〜7日」「仕上げ工事は8日〜10日」といった予定を横棒で表すと、どの作業をいつ実施するのかが明確になります。また、複数の横棒が同じ日付に重なっていれば、並行して進める作業があることもわかるでしょう。
表の構造がシンプルで、工程表に慣れていない人でも日程を読み取りやすい点がメリットです。一方、横棒だけでは作業同士の前後関係や依存関係まではわかりにくく、施工順序が複雑な工事には不向きな場合もあります。
ガントチャート工程表
ガントチャート工程表は、作業ごとの進捗状況を視覚的に把握するための工程表です。建設分野では、縦軸に作業内容、横軸に進捗率を配置し、各作業がどの程度完了しているかを横棒で示す形式として区別されることがあります。
たとえば、配管工事が80%、内装工事が40%まで完了している場合、それぞれの進捗率を横棒で表せば、作業ごとの進み具合を比較できます。予定より進捗が遅れている作業を見つけたり、工事全体の進捗状況を関係者と共有したりする際にも便利です。
バーチャート工程表が主に作業の実施期間を示すのに対し、ガントチャート工程表は進捗状況の把握に重点を置く形式として使われます。ただし、一般的な工程管理ソフトでは、横軸に日付を配置し、作業期間や進捗率をあわせて示す形式もガントチャートと呼ばれます。使用する書式によって表示内容が異なる点は押さえておきましょう。
ガントチャート工程表について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
関連記事:ガントチャート工程表とは?作成方法やメリット・デメリット、注意点まで解説
ネットワーク工程表
ネットワーク工程表は、作業同士の前後関係を線や矢印で結び、工事全体の施工順序を示す工程表です。どの作業を先に終える必要があるのか、どの作業を並行して進められるのかを把握する際に役立ちます。
たとえば、建物の新築工事では、基礎工事が完了してから建方工事へ進む必要があります。一方、条件が整えば、異なる場所で複数の作業を並行して進めることもあるでしょう。ネットワーク工程表では、作業同士のつながりを図で示すため、施工順序を確認しやすくなります。 また、各作業に必要な日数を設定すると、工期全体を左右する一連の作業を把握できます。
工期に直接影響する作業のつながりは「クリティカルパス」と呼ばれ、工期の短縮や遅延防止を検討する際にも役立つ考え方です。 ただし、作業数が増えるほど図が複雑になりやすく、作成や読み取りには一定の知識が求められます。そのため、複数の作業が密接に関係する工事や、施工順序を細かく管理したい現場に向いています。
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通常の工程表との違い
ゼロ工程表と通常の工程表の違いは、作業のない日を工程表に含めるかどうかという点です。ただし、ゼロ工程表の定義は会社や現場によって異なるため、実働日だけを表示する形式の場合について整理します。
通常の工程表では、着工から完成までの日付を連続して表示し、休日や作業のない日も含めて工事全体の予定を確認します。一方、実働日だけを表示するゼロ工程表では、作業を行う日と施工内容に絞って確認できる点が特徴です。 たとえば、月曜日に解体工事を終え、木曜日から内装工事を始める場合、通常の工程表では火曜日と水曜日も日付として表示されます。実働日だけを表示する形式では、作業のない2日間が省かれるため、月曜日の次に木曜日の作業が並ぶこともあるでしょう。
それぞれの違いをまとめると、以下のとおりです。
比較項目 | ゼロ工程表(実働日を表示する形式) | 通常の工程表 |
日付の表示 | 作業を行う日を中心に表示 | 着工から完成までの日付を連続して表示 |
休日・作業のない日 | 省略する場合がある | 日付として表示 |
確認しやすい内容 | 作業日ごとの施工内容 | 工事全体の期間や作業の間隔 |
注意点 | 作業間の空白期間を把握しにくい | 作業のない日も表示されるため、表が長くなる場合がある |
なお、完成日から逆算して工程を組む方法は、通常の工程表でも使われます。そのため、逆算して作成するかどうかだけで両者を区別することはできません。
ゼロ工程表の作成を依頼された際は、提出先に日付の表示方法や休日の扱いを確認しておくと安心です。
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ゼロ工程表を作成するメリット
ゼロ工程表を作成すると、工事に必要な作業や日程を整理でき、施工前の段取りを進めやすくなります。
主なメリットは、以下の3つです。
- 工事全体の流れを把握できる
- 人員・資材・機材を調整しやすくなる
- 工程の遅れや重複に気づきやすくなる
工事全体の流れを把握できる
ゼロ工程表を作成すると、工事に必要な作業を整理でき、施工の流れを把握しやすくなります。 たとえば、内装工事では、解体作業を終えてから下地工事に入り、最後に仕上げ工事を進めるといった順序があります。
ゼロ工程表に各作業の日程をまとめておけば、どの作業が終わったら次の作業に進めるのかを確認しやすくなるでしょう。 また、複数の協力会社が関わる工事でも、それぞれの担当作業がどの段階にあるのかを把握できます。電気工事や設備工事など、異なる業者が関わる作業も工程表にまとめることで、各業者が現場に入るタイミングを確認しやすくなるでしょう。
工事全体の流れが見えていれば、自分が担当する作業だけでなく、その前後にどのような工事が予定されているのかも理解できます。作業の引き継ぎが発生するタイミングも把握しやすくなり、現場全体の段取りを考える際に役立ちます。
人員・資材・機材を調整しやすくなる
ゼロ工程表で各作業の実施日を整理すると、必要な人員・資材・機材を手配する時期が明確になります。 たとえば、コンクリートの打設日が決まっていれば、作業員の確保や生コンクリートの発注、ポンプ車の手配などを計画的に進められます。
複数の工事で同じ機材を使用する場合も、日程を照らし合わせることで使用時期の重複に気づきやすくなるでしょう。 また、協力会社ごとの作業予定を整理しておけば、必要な日に職人を確保できるかも事前に確認できます。繁忙期には複数の現場で同じ職種の職人が必要になることもあるため、作業日が明確になっていると協力会社との日程調整も進めやすくなります。
資材についても、使用する日から逆算して発注や搬入の予定を立てられる点がメリットです。施工当日になって人員や資材が不足する事態を防ぎ、予定どおりに作業を始めやすくなります。
工程の遅れや重複に気づきやすくなる
ゼロ工程表で作業予定を整理しておくと、工程の遅れや作業日程の重複に気づきやすくなります。 たとえば、配管工事が終わる前に壁の仕上げ工事を予定している場合、工程表を確認することで施工順序の問題を事前に見つけられます。
また、同じ場所で複数の業者が同時に作業する予定になっていれば、作業スペースが不足しないかを検討できるでしょう。 施工が始まってからも、予定していた作業が完了しているかを確認することで、遅れが発生している工程を把握できます。仮に前の工程が1日遅れていても、後続の作業に影響がなければ予定どおり進められる場合があります。
一方、前の作業が終わらなければ次に進めない工程では、わずかな遅れが工事全体に影響することもあるでしょう。 こうした違いを把握できれば、どの工程を優先して調整すべきか判断しやすくなります。作業の遅れや重複を早めに発見し、後続工程への影響を抑えることにつながります。
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ゼロ工程表の作り方
ゼロ工程表は、施工する範囲や作業の順序、必要な日数などを整理して作成します。いきなり工程表に日程を書き込むのではなく、工事に必要な作業を洗い出すことから始めるのが基本です。
作成する際は、以下の5つの手順で進めましょう。
- 施工範囲を決める
- 施工手順を整理する
- 必要日数を見積もる
- 人員・機材を割り振る
- 工程表に落とし込む
工程表の基本的な作成手順については、以下の記事も参考になるので、あわせてご覧ください。
関連記事:【建築業】工程表の書き方4ステップ|工程表の種類や作成する手段・注意点も解説
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施工範囲を決める
ゼロ工程表を作成する際は、まず工事の対象となる場所や施工内容を明確にします。施工範囲が曖昧なままでは、必要な作業が抜けたり、担当外の工事まで含めたりするおそれがあるためです。
たとえば、オフィスの改修工事では、フロア全体を施工するのか、一部の会議室だけを改修するのかによって、必要な作業が異なります。また、電気設備や空調設備の工事を自社が担当するのか、別の業者が担当するのかも確認しておきたいところです。
施工範囲を決める際は、図面や仕様書、契約内容などを確認し、工事の対象となる場所と作業を洗い出しましょう。既存のサンプルを使う場合も、記載されている工事内容をそのまま流用せず、実際の施工範囲に合わせて整理することが大切です。
施工手順を整理する
施工範囲が決まったら、洗い出した作業を実際に施工する順番に並べます。作業名を並べるだけでなく、どの作業が終われば次の作業に進めるのかを確認することがポイントです。
たとえば、内装工事では、壁の下地を組んだあとに電気配線や配管を施工し、必要な確認を終えてから壁を仕上げる場合があります。順番を間違えると、施工済みの部分を取り外して作業し直すことにもなりかねません。
一方、施工場所が異なる作業であれば、同時に進められるケースもあるでしょう。先に完了させる作業と並行して進められる作業を整理すると、現場に合った施工順序を検討しやすくなります。 また、施工そのものだけでなく、作業前の準備や必要な検査、作業後の片付けなども確認しておきましょう。
必要日数を見積もる
施工手順を整理したら、各作業を完了するまでに必要な日数を見積もります。工期内に収めることだけを優先せず、実際の作業量や施工条件を踏まえて設定することが大切です。
たとえば、同じ床の張り替え工事でも、施工面積が広い場合や、家具などを移動させながら作業する場合は、必要な日数が変わります。過去に似た工事を行った実績があれば、作業日数を見積もる際の参考になるでしょう。 また、コンクリートの硬化や塗装の乾燥など、実際に作業をしていなくても一定の時間を確保しなければならない工程もあります。
作業日だけを数えると、次の工程を予定より早く設定してしまうおそれがあるため、注意が必要です。 各作業に必要な日数を整理したうえで、着工から完成までの期間に無理がないかを確認しましょう。
人員・機材を割り振る
各作業に必要な日数が決まったら、施工に必要な人員や機材を割り振ります。作業内容によって必要な職種や機材は異なるため、実際に確保できる人数や設備を踏まえて調整することが大切です。
たとえば、高所での作業には高所作業車が必要になる場合があり、重量物の搬入にはクレーンなどを使用することもあります。必要な機材が別の現場で使われていれば、予定していた日に作業を始められない可能性があるでしょう。 また、作業員の人数を増やせば、必ず工期を短縮できるわけではありません。施工場所が狭い場合は、作業員が集中することでかえって作業しにくくなることも考えられます。
協力会社の稼働予定や機材の使用状況を確認し、各工程に無理のない人数と機材を割り振りましょう。資材の搬入予定とも照らし合わせておくと、必要なものがそろわず作業が止まる事態を防ぎやすくなります。
工程表に落とし込む
施工範囲や施工手順、必要日数、人員・機材の割り振りが決まったら、整理した内容を工程表にまとめます。作業名と施工予定日を対応させ、どの作業をいつ実施するのかがわかる形にすることが基本です。
たとえば、縦方向に作業内容、横方向に日付を配置し、各作業を行う期間に色を付けると、施工予定を視覚的に把握しやすくなります。施工場所や担当する協力会社なども記載しておけば、関係者が自分の担当作業を確認する際にも便利でしょう。 また、工程表のサンプルやテンプレートを使用する場合は、工事名や日付、作業項目などが今回の工事内容に合っているかを確認します。
不要な項目は削除し、必要な情報が不足していれば追加するなど、現場に合わせた調整が必要です。 すべての作業を記載したら、施工順序に矛盾がないか、予定した工期内に完了するかを確認しましょう。作業の抜け漏れや日程の重複が見つかった場合は、工程表を修正して完成させます。
ゼロ工程表を作成・運用するときのポイント
ゼロ工程表を現場で活用するには、無理のない日程を組み、関係者が同じ情報を確認できる状態にしておくことが大切です。作成して終わりにするのではなく、実際の施工状況に合わせて見直すことも欠かせません。
ここでは、ゼロ工程表を作成・運用する際に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
- 余裕を持った日程を組む
- 関係者と工程を共有する
- 変更に応じて工程表を更新する
工程表を見やすく作成するための工夫については、以下の記事でも紹介しているので、参考にしてみてください。
関連記事:見やすい工程表を作成するポイントとは?作成時の注意点やおすすめツールも紹介
余裕を持った日程を組む
ゼロ工程表を作成する際は、予定どおりに作業が進まない場合も考え、日程に余裕を持たせることが大切です。 たとえば、屋外工事では雨や強風によって作業が中止になることがあります。また、資材の納入が遅れたり、予定していた作業に想定以上の時間がかかったりすることもあるでしょう。
各工程を隙間なく組んでしまうと、一つの作業が遅れただけで、後続の作業にも影響が広がりやすくなります。そのため、天候や現場条件などを踏まえ、必要に応じて予備日を設ける方法が有効です。 ただし、すべての工程に一律で予備日を設ける必要はありません。天候の影響を受けやすい作業や、遅れると後続工程に影響する作業などを中心に、工期とのバランスを考えて設定しましょう。
関係者と工程を共有する
ゼロ工程表を作成したら、現場担当者や協力会社など、工事に関わる人と共有します。作成者だけが予定を把握していても、ほかの担当者に伝わっていなければ、作業の準備や人員の手配に支障が出るおそれがあるためです。
たとえば、電気工事の担当者が現場に入る日を勘違いしていた場合、予定していた作業を始められず、後続の工程にも影響する可能性があります。こうした行き違いを防ぐためにも、工程表を共有する際は、担当する作業と実施日を確認してもらうことが大切です。
また、工程表をメールや紙で共有する場合は、変更前のものと最新版が混在しないように注意しましょう。保存場所やファイル名の付け方を統一しておくと、必要なときに最新の予定を確認しやすくなります。
変更に応じて工程表を更新する
ゼロ工程表は、一度作成したら終わりではなく、工事の進捗や現場の状況に合わせて更新することが大切です。 たとえば、雨天によって基礎工事が予定より2日遅れた場合、後続の作業を当初の日程どおりに進められるとは限りません。
基礎工事の完了を待って始める作業があれば、その開始日も見直す必要があるでしょう。 また、工程を変更する際は、日付だけでなく、人員や機材の手配予定にも影響がないか確認します。協力会社の予定が合わなくなる場合もあるため、変更後の日程は関係者と調整したうえで反映することが大切です。
更新した工程表には、更新日や変更内容を記載しておくと、いつ、どのような変更があったのかを把握しやすくなります。変更前の工程表も履歴として残し、最新版と区別して管理しましょう。
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ゼロ工程表をExcelで作る方法
ゼロ工程表は、Excelを使って作成できます。専用ソフトを導入する必要がなく、作業内容や日程を入力するだけで、工事の予定を一覧にまとめられる点がメリットです。
基本的には、縦軸に工種や作業内容、横軸に日付を配置し、各作業を実施する期間のセルに色を付ける方法で作成します。ただし、ゼロ工程表の形式は現場や会社によって異なるため、提出先から指定されたサンプルがある場合は、その書式に合わせましょう。
Excelでゼロ工程表を作成する際の基本的な流れは、以下のとおりです。
- 工事の基本情報を入力する 表の上部に工事名や施工場所、工期、作成日などを入力します。どの工事の工程表なのか、ひと目でわかるようにしておくことが大切です。
- 工種や作業内容を縦方向に並べる
A列などに解体工事、配管工事、内装工事といった作業名を入力します。施工場所が複数ある場合は、階や部屋ごとに行を分けると確認しやすくなるでしょう。
- 日付や期間を横方向に設定する 1行目などに施工予定の日付を入力し、作業日を確認できるようにします。短期工事では日単位、工期が長い工事では週単位や月単位など、工事の規模に合わせて設定する方法が有効です。
- 作業を実施する期間に色を付ける 各作業の実施日に該当するセルを塗りつぶし、開始日から終了日までの予定を示します。作業ごとに色を分ける場合は、色の意味を統一しておくと読み間違いを防ぎやすくなります。
- 必要な情報を追加して仕上げる 担当者や協力会社、必要な人員・機材などの項目を追加します。最後に印刷プレビューを確認し、日付や作業名が途中で切れていないかを確認しましょう。
Excelの「条件付き書式」を使えば、設定した日付に応じてセルの色を自動で変更することもできます。条件付き書式とは、指定した条件を満たすセルの色や文字の表示を自動で変える機能です。作業日を変更する機会が多い場合は、色を手作業で塗り直す負担を減らせるでしょう。
また、一から表を作成するのが難しい場合は、無料の工程表テンプレートを活用する方法もあります。ただし、サンプルに記載された工事名や作業項目をそのまま使うのではなく、自社の工事内容に合わせた調整が必要です。 たとえば、小規模な改修工事では部屋や設備ごとに作業を分け、大規模な新築工事では階や施工区画ごとに工程を整理すると、担当する範囲がわかりやすくなります。短期工事では、準備から片付けまでの作業を漏れなく記載できる形式が適しているでしょう。
なお、作業のない日を省略する形式の場合は、日付が連続していなくても実際の施工日を読み取れるようにする必要があります。テンプレートを利用する際も、休日の表示方法や必要な記載項目が提出先の指定に合っているか確認してください。
Excelで工程表を作成する具体的な操作については、以下の記事で詳しく解説しているので、ご覧ください。
関連記事:工程表テンプレートを活用しよう|活用の注意点・メリット・選び方を解説
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Excelで工程表を管理するときの課題
Excelは工程表を手軽に作成できる一方で、工事が始まってからの日程変更や関係者への情報共有に手間がかかる場合があります。とくに、複数の現場を管理している場合や、多くの協力会社が関わる工事では、工程表の修正や確認作業が負担になりやすい点に注意が必要です。
Excelで工程表を管理する際の主な課題は、以下のとおりです。
課題 | 詳細 |
日程変更に伴う修正作業が増える | ・一つの工程が遅れると、後続の作業日や人員・機材の手配予定も見直さなければならない場合がある ・関連する工程を手作業で修正する場合は、変更漏れが発生するおそれもある |
最新版の工程表を共有しにくい | ・工程表をメールなどで配布すると、関係者の手元に古いファイルが残ることがある ・最新版がどれかわからなくなると、変更前の日程をもとに作業を進めてしまう可能性がある |
複数現場の工程を把握しにくい | ・現場ごとに別のExcelファイルで管理していると、各現場の予定を確認するたびにファイルを開く手間が発生する ・書式や記載項目が統一されていない場合は、現場間で人員や機材の使用予定を比較することも難しくなる |
管理が特定の担当者に依存しやすい | ・複雑な関数や独自の書式を使っている場合、作成者以外では修正方法がわからないこともある ・担当者が不在の際に工程表を更新できず、情報共有が遅れる原因にもなる |
Excelをクラウド上に保存して共同編集すれば、ファイルを個別に配布する手間は減らせます。ただし、日程変更に伴う関係者への連絡や、現場ごとの進捗確認まで自動化できるわけではありません。
工程表の修正後に何度もファイルを送り直したり、電話で変更内容を伝えたりしている場合は、管理方法を見直すタイミングといえるでしょう。工程表の作成だけでなく、更新や共有まで一元管理できるツールを活用することも、業務負担を減らす方法の一つです。
工程管理表の基本的な役割や作成時のポイントについては、以下の記事も参考になります。
関連記事:工程管理表の役割は?ガントチャートなどの種類・作成のポイントや手順を解説
工程表の作成・管理を効率化するなら『ANDPAD』
ゼロ工程表を作成したあとも、工事の進捗に合わせた日程変更や、協力会社への情報共有が発生します。Excelで管理している場合、修正のたびにファイルを送り直したり、関係者へ個別に連絡したりすることが負担になるケースもあるでしょう。
工程表の作成から更新・共有までを効率化したい場合は、クラウド型建設プロジェクト管理サービス『ANDPAD』の活用がおすすめです。 ANDPADの工程表機能には、主に以下の特徴があります。
- テンプレートを活用した工程表の作成: あらかじめ用意した工程表のテンプレートを利用し、作成にかかる手間を減らせる
- スマートフォンからの工程表の修正: 現場にいながら予定を変更でき、事務所に戻って修正する手間を削減できる
- 工程変更の通知・共有: 変更した内容を関係者に知らせることで、古い予定にもとづく作業や連絡の行き違いを防ぎやすくなる
- 複数現場の工程管理: 各現場の予定をまとめて確認でき、人員の配置や日程の調整に役立つ
さらに、ANDPADでは工程表だけでなく、現場で撮影した写真や図面などの資料、現場からの報告も一元管理できます。工程の予定と現場の情報を同じサービス上で確認できるため、必要な資料を探したり、担当者に状況を問い合わせたりする手間の軽減にもつながります。
なお、ゼロ工程表の書式や運用方法は会社・現場によって異なるため、導入時には自社で使用している様式に対応できるか確認しておくと安心です。ANDPADの工程表機能を実際の現場でどのように活用しているのか知りたい方は、 こちらからご確認ください。
まとめ
ゼロ工程表は、工事に必要な作業や施工順序、日程を整理し、施工前の段取りを検討する際に役立つ工程表です。会社や現場によって形式が異なるため、作成する際は提出先が求める記載項目や日付の表示方法を確認しましょう。 作成時は、施工範囲を明確にしたうえで、作業手順や必要日数を整理し、人員・機材の配置を検討することが基本です。Excelのテンプレートやサンプルを活用する場合も、実際の工事内容に合わせて調整する必要があります。 また、工程表は作成して終わりではなく、施工状況に応じた更新や関係者との共有も欠かせません。
『ANDPAD』なら、工程表の作成・更新・共有に加え、『ANDPAD黒板』による電子黒板付き写真の撮影から自動整理、写真台帳の作成までを一元化できます。工程管理や写真管理にかかる手間を減らしたい方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。



