作業日報は、エクセル(Excel)のテンプレートで手軽に作成できます。ただし、管理の負担や情報のセキュリティリスクには注意が必要です。この記事では、エクセルでの作業日報の作り方やメリット・デメリットを解説します。作業日報の運用に成功するポイントも解説するため、ぜひ参考にしてください。
作業日報の全体像を把握したい場合は、こちらの記事をご覧ください。
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エクセルの作業日報の作り方
作業日報は、エクセルのテンプレートを活用して作成できます。ここでは、作業日報の作り方を解説します。
必要な項目を決める
作業日報に必要な項目は、以下のとおりです。
日付
所属
氏名
今日の目標
業務内容
所感
明日の目標
共有事項
確認者記入欄
作業日報は、上記の項目を網羅すると作成できます。所感とは、感じたことに自分の意見を加えたものです。作業日報に所感を記入すると、従業員自身が気づきや考えなどを把握でき、次の行動を改善しやすくなります。
テンプレートを作成する
基本項目を決めた後は、エクセルに入力してテンプレートを作成します。日報のフォーマットが統一されるため、確認する際の負担を減らすことが可能です。エクセルをカスタマイズする必要もなくなり、日報の運用の効率化につなげられます。テンプレートの個別化や変更などにより、運用の効率を上げられます。
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エクセルで作業日報を作成するメリット
エクセルで作業日報を作成すると、導入や教育のコストを抑えられます。ここでは、メリットを解説します。
コストがかからない
エクセルを利用すると、無料で作業日報を作成できます。多くの会社がエクセルがインストールされたパソコンを使用しており、追加のコストがかからないためです。一般的に、日報作成のサービスを利用する場合、月額の費用を支払う必要があります。追加のコストをかけたくない場合、エクセルを利用するメリットは大きいといえます。
操作に慣れている人が多い
エクセルは多くの会社で使用されているため、操作に慣れている人が多い点がメリットです。基礎操作がわかる人が多い場合、日報作成の教育や研修の必要がありません。新規にITツールを導入すると、教育コストがかかる可能性が高くなります。エクセルの作業日報であれば、日報の運用のコストを最低限に抑えられるでしょう。
カスタマイズができる
エクセルは、日報を自由にカスタマイズできます。たとえば、文字や色を変更するなど、自社の運用に合わせてテンプレートの作成が可能です。関数機能を使用すると、予算や作業時間などを算出しやすくなります。自社の業務に合わせてカスタマイズする場合は、エクセルの使用をおすすめします。
エクセルで作業日報を作成するデメリット
エクセルで作成する作業日報は、管理やコミュニケーションに不向きです。ここでは、デメリットを解説します。
情報管理の負担が大きくなる
エクセルのファイルは、1つずつ開いて確認する必要があります。日報は毎日増えていくため、管理する負担が大きくなります。エクセルは過去の情報を検索しにくく、ファイルを削除してしまう危険性も考慮しなければなりません。ファイルを管理する際のルールを決めて、運用しなければならない点もデメリットです。
コミュニケーションにつながらない
エクセルは情報共有のツールではないため、日報を通したコミュニケーションに不向きです。ファイルにコメントを書く場合、一方的なコミュニケーションになりやすいため注意しましょう。日報を作成した後、共有や管理の手間もかかります。フィードバックをはじめとしたコミュニケーションには、他のツールを利用することをおすすめします。
スマートフォンで作成しにくい
エクセルはパソコンの使用を想定したソフトであるため、スマートフォンの操作には適していません。文字の入力や画面の確認など、使用する際の負担が大きくなる点はデメリットです。外出先で日報を作成する際に、時間や手間がかかります。建設業をはじめとした業種の場合、スマートフォンで利用できるツールを利用するとよいでしょう。
エクセルで作業日報を作成する際の注意点
エクセルの作業日報には、記入漏れやセキュリティのリスクがあります。ここでは、注意点を解説します。
記入漏れ・ミスが起きやすい
エクセルは手作業で入力するため、記入漏れやミスが起きやすい点に注意しましょう。作業時間や費用などを間違えると、後々トラブルに発展する可能性があります。間違ったデータが蓄積されると、正確な数値を算出できなくなります。日報のルールを浸透させ、管理者による作業日報のチェック体制を構築することが必要です。
セキュリティリスクがある
エクセルで作業日報を管理すると、データの消失や改ざんなどが起こる可能性があります。ファイルの閲覧権限を変更すると、外部からアクセスされるリスクも高まります。また、エクセルはデータの持ち出しも容易なため、ファイルの管理を徹底しなければなりません。顧客データの紛失や持ち出しがあった場合、補償がないため注意が必要です。
関連記事:作業日報の保存期間は?法律や管理ポイント、メリット・デメリットを解説!
作業日報の運用に成功するポイント
作業日報の運用には、記入した従業員とのコミュニケーションが必要です。ここでは、運用に成功するポイントを解説します。
当日に日報を提出する
作業日報は作業日に作成し、その日に振り返ることが大事です。当日に得た気づきや課題は、翌日以降の行動の改善に活用する必要があります。日報の作成を後回しにすると、気づきや課題を忘れる可能性が高まります。1〜2日の延長でも、日報を作成する目的を果たせなくなるため、当日の提出を徹底しましょう。
関連記事:【例文あり】作業日報の書き方とは?作業日誌との違いや書き方のコツを解説
フィードバックをする
日報のフィードバックは、成長やスキルアップに必要です。疑問や質問などにフィードバックすることで、作業する人の成長やモチベーションの向上につながります。指摘だけではなく、改善のアドバイスも書くとよいでしょう。日報にコメントがない場合は、作成者が日報を作成する必要性を感じなくなるため、注意が必要です。
作業日報を作成するなら施工管理アプリがおすすめ
作業日報は、日々の運用の負担を下げることが大事です。ここでは、施工管理アプリのメリットを解説します。
日報作成の負担を減らせる
施工管理アプリは、日報の作成や確認の時間を削減できます。入力ステップが決められているため、データの正確な入力にもつながります。外出先で日報を作成できるため、会社に戻って日報を作成する必要がありません。チャットと連動するアプリを利用すると、情報をすぐに伝達できるためおすすめです。
リアルタイムで情報を共有できる
施工管理アプリは、作業日報以外の業務効率化につながります。たとえば、施工写真や図面、工程表などの情報を共有できます。スマートフォンやタブレットがあれば、外出先で現場の情報の把握も可能です。アプリ上で情報の管理や閲覧ができるため、紙の印刷も不要になり、ペーパーレス化も実現できます。
施工管理アプリの選び方
施工管理アプリを選ぶ際は、操作感やサポート体制を重視しましょう。ここでは、選び方を解説します。
操作しやすい
施工管理アプリは現場の作業員が使用するため、操作しやすいものがおすすめです。忙しい現場でも、簡単に使用できる操作性を重視して選ぶとよいでしょう。施工管理アプリは、協力会社や資材搬入会社の人が使用する場合もあります。スマートフォンの操作に慣れていない人にも見やすい画面であることも、大事です。
アフターサポートが充実している
施工管理アプリは、アフターサポートが充実したものを選びましょう。アプリ導入後は、ユーザーの利用・定着が重要なためです。アフターサポートによって、日報の運用が安定しやすくなります。導入した後のトラブルに対処するためには、電話やチャットなどでも対応してくれるサービスがおすすめです。
作業日報を効率化するならANDPAD
ANDPADは、作業日報の業務を大幅に効率化できるアプリです。阪急阪神不動産株式会社では、ANDPADの導入後、現場での日報の提出を実現しました。事務所に戻っての作業や写真整理の手間も解消し、報告書作成の業務を80〜90%削減しています。
同社はANDPADサポート担当者と協力し、講習会を実施してルールを定めました。スマートフォン1台で作業指示が出せるようになり、意思疎通の齟齬も解消し、作業効率を向上させています。
ANDPADの「報告機能」をご活用いただくことで、日報関連業務を効率化することが可能です。
まとめ
エクセルの作業日報は、テンプレートに必須項目を入力して作成できます。ただし、情報管理やコミュニケーションが困難なため、日々の運用には不向きです。日報の作成や確認の時間を短縮するには、施工管理アプリをはじめとしたツールの使用がおすすめです。
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