風速計は、工事現場や空調設備で活用され、風速測定は作業環境整備には欠かせません。風速計の種類は豊富にあり、用途に応じた使い分けが必要です。導入する際は、機器の原理を理解しておくことが重要です。この記事では、風速計の使い方と注意点、種類について詳しく解説します。ぜひ役立ててください。

電気工事や空調設備工事における検査業務(風量測定・絶縁抵抗試験・照度測定)を効率化。具体的なサービス内容やメリット、導入効果をご紹介しています。
風速計とは
風速計は、風の速度を測るための機器であり、建設現場や工場などで幅広く使用されています。工事現場では、安全管理の一環として風速測定が重要です。屋内の空調や換気設備にも利用が可能です。測定場所に応じて適切な風速計が異なるため、用途に応じた選択が重要といえるでしょう。風速計は、簡易型から高性能デジタル型まで、多様なタイプがあります。
風速とは
風速とは、空気が地面に対して移動する速さのことで、単位はm/sです。たとえば、風速15m/sは、1秒間に空気が15m移動することを意味します。「猛烈な台風」と定義される風速は、54m/s以上です。風速には「平均風速」と「瞬間風速」があります。
気象台の風速情報は通常、「10分間平均風速」が用いられ、瞬間風速は平均風速の1.5倍~2倍、ときに3倍以上になることもあるため、この違いは押さえておきましょう。
風速計の使用用途とは
風速計は、安全管理や環境測定、気象観測など多様な用途で使用します。工事現場やスポーツイベントでは、風速を測定して作業やイベント実施の適性判断をすることが重要です。強風時には作業や飛行機の運航などに影響が及ぶため、安全管理は欠かせません。屋内では、空調設備や換気システムの検査やメンテナンスにも利用されています。

電気工事や空調設備工事における検査業務(風量測定・絶縁抵抗試験・照度測定)を効率化。具体的なサービス内容やメリット、導入効果をご紹介しています。
風速計の種類
風速計には多様な種類があり、各々に独自の特徴があります。風速計の種類とその特徴について詳しく解説します。
風車式(ベーン式)風速計
風車式風速計とは、風車の回転数を利用して風速を測定する機器です。屋内外で使用でき、構造がシンプルで操作が簡単なため、手軽に使用できるでしょう。ハンディタイプが多く、気軽に購入が可能です。微風や細かな風速の変動測定には不向きといえます。気象台でも設置されており、風向きを測る風速計としても採用されています。
風杯型風速計
風杯型風速計とは、風杯の回転によって風速を計測する機器です。主に屋外や高い場所での風速測定に適しており、クレーンや単管パイプに取りつけて利用します。データ記録ができ、長期的な測定にも対応します。防水カップを使用することで、天候に影響されることなく測定が可能です。
屋外での風速測定には高い精度を誇りますが、狭い場所では精度が低くなるため、使用場所に注意が必要です。
熱式風速計
熱式風速計とは、風速を測定するために、加熱された金属線やセンサーを活用する機器です。風が当たることで温度が低下し、電気抵抗の変化を風速に換算します。屋内での測定に向いており、微風を高精度で測定可能です。
小型で軽量なため狭い場所でも使用でき、温度や湿度などの複数項目を同時に測定できる機器もあります。温度変化が少ない環境での使用が推奨されており、屋内測定に最適な機器といえるでしょう。
超音波式風速計
超音波式風速計とは、超音波の送受信速度の変化で風速を測定する機器です。水平だけでなく、鉛直の風速測定が可能で、高い測定精度を誇ります。湿度や気圧など周囲環境に影響されにくく、機械的な動作がないため、環境変化にも強く安定した測定が可能です。大型で高価なセンサーが必要で、主に屋外や工場、クリーンルームで使用します。
風向風速計
風向風速計とは、プロペラで風速を測定し、垂直尾翼で風向を計測する機器です。風速と風向を一度に測定できるため、台風や竜巻のような自然災害にも活用が可能です。種類が豊富なので、環境や精度を重視したモデルを選びましょう。気象庁では、大型の風向風速計を鉄塔に設置し、観測を行っています。
Bluetooth対応風速計
Bluetooth対応の風速計は、測定データをリアルタイムでスマートフォンやタブレットに送信できる機器です。ワイヤレス接続により、手元でデータを確認できるため、作業効率の向上が期待できます。特に、工事現場や設備点検の際に複数の測定地点のデータを一元管理できるため、業務効率化や作業環境の改善に役立ちます。

電気工事や空調設備工事における検査業務(風量測定・絶縁抵抗試験・照度測定)を効率化。具体的なサービス内容やメリット、導入効果をご紹介しています。
風速計の選び方
風速計を選ぶ際の重要なポイントや、選定基準について解説します。
屋内の風速測定
屋内での風速測定には、風車式、熱式、超音波式の3種類の風速計が適しています。選定場所によって適した風速計は異なります。換気扇やクリーンルームなど用途に合わせて選定しましょう。
風車式風速計は、換気扇や空調システムの排気測定に最適で、熱式風速計は製造現場やクリーンルームでの活用に向いています。超音波式風速計はクリーンルーム、住宅環境、冷蔵庫内での気流確認に有効です。
屋外の強風測定
屋外での強風測定には、風車式、風杯型、超音波式、風向風速計の4種類が適しています。風車式風速計は、エアコンの室外機やドローン飛行時に使用します。風杯型風速計は、高所での強風監視や鉄道、リフトなどの安全監視に適しています。超音波式風速計は、工事現場や交通機関の安全運転に利用し、風向風速計は気象観測や環境調査、ドローンの飛行時にも有効です。
長期の気象測定
長期の気象測定には、データ容量が大きく、長期間の風速データ保存が可能な風向風速計が適しています。空港では、風向風速計が滑走路の決定や航空機の離着陸において、重要な責任を担っています。風の状態が航空機の操縦性に大きな影響を与えるため、正確なデータの保存が重要です。環境調査や気象観測にも風向風速計が活用されています。

電気工事や空調設備工事における検査業務(風量測定・絶縁抵抗試験・照度測定)を効率化。具体的なサービス内容やメリット、導入効果をご紹介しています。
風速計の使い方
風速計の正しい使い方や、測定を行う際のポイントについて解説します。
風車式風速計
風車式風速計は、プロペラで風を受け、その回転数から風速を測定します。測定時には、風速が大きくなる方向にプロペラを向けることが重要です。風の方向と垂直にプロペラを配置し、風をしっかり受けるようにします。プロペラの向きがずれると、正確な測定ができないため注意が必要です。
熱式風速計
熱式風速計は、風の流れに沿って抵抗体を配置して測定します。抵抗体は特定の方向に反応するため、最大値を示す方向で計測することが重要です。周囲の風温に影響されやすいため、温度補償機能がない場合は風温の変化に注意が必要です。微風でも高精度に測定でき、風速以外にも温度や風圧を測定できます。
風杯型風速計
風杯型風速計は、風の力で回転するカップの回転速度を計測し、風速を測定します。風向きに対してカップの回転軸が垂直になるように調整し、最大の回転数が表示される位置で測定します。高所に設置が可能で、風速のみの長期測定が得意といえるでしょう。屋外設置ができ、風速の変動を長期間監視する用途に最適です。

電気工事や空調設備工事における検査業務(風量測定・絶縁抵抗試験・照度測定)を効率化。具体的なサービス内容やメリット、導入効果をご紹介しています。
風速計を使うときの注意点
風速計は風を正確に受けられる場所で使用することが重要です。設置場所は障害物がない場所を選び、安定した土台で測定者が安全に作業できるようにしましょう。屋根に設置する場合は、屋根の側面や端を避け、中央に設置をすると安心です。
配管内では、測定点は管の中心に近い場所が最適で、乱流の影響を避けるため、中心から30%~50%の位置が推奨されています。配管の太さが変わる場所やカーブがある場所では計測を避け、直径に応じた距離を確保して設置することが必要です。

電気工事や空調設備工事における検査業務(風量測定・絶縁抵抗試験・照度測定)を効率化。具体的なサービス内容やメリット、導入効果をご紹介しています。
まとめ
風速計は、工事現場や空調設備、気象観測など多岐にわたる分野で利用されており、用途に応じて適切な機器を選ぶことが重要です。風車式、風杯型、熱式など、多様なタイプがあります。正確な測定を行うためには、風速計の原理や使用方法の理解が求められます。
クラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD(アンドパッド)」は、業種を問わず多くの企業やユーザーに支持されているシェアNo.1サービスです。使用しやすいUIやUXを実現する開発力に優れており、年間数千を超える導入説明会を実施するなど、充実したサポート体制も特徴です。風速計の使い方にお困りの担当者は、ぜひお問い合わせください。