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現場管理費

現場管理費とは?内訳や一般管理費との違いを解説!

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現場管理費

現場管理費とは工事現場の管理にかかる費用のことで、工事費の工事原価に含まれています。この記事では、現場管理費の計算方法や目安に触れたうえで、具体的な各項目について解説します。現場管理費と一般管理費との違いについても取り上げるため、ぜひ参考にしてください。

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現場管理費とは

現場管理費とは

現場管理費とは、工事現場を管理するためにかかる費用です。工事費の工事原価に含まれる費用の1つであり、工事に間接的に関わっている内容が該当します。具体的には、工事にかける保険料、工事現場の事務所で使用する事務用品の費用、現場監督に支払う給料などが対象です。

現場管理費は工事そのものに直接関わっているわけではないものの、正確な計算が欠かせません。誤差が生じれば、工事が赤字になるリスクもあります。工事の粗利に影響を与える可能性もあるため、入念に管理しましょう。

一般管理費との違い

一般管理費は、会社の運営や維持のために必要な費用です。現場管理費と同じく、一般管理費も工事には直接の関わりはありません。たとえば、工事を行っている企業の本社や支社などでかかる人件費、福利厚生費、水道光熱費、通信費などが該当します。

このように、一般管理費と現場管理費のどちらも、工事そのものに直接関わる経費ではありません。ただし、現場管理費は工事に間接的な関連性があります。一般管理費と現場管理費の違いは、工事との関連性の度合いによるものと認識しておきましょう。

関連記事:工事での一般管理費とは?内容や内訳・押さえるべきポイントを解説

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現場管理費の計算方法

現場管理費の計算方法

現場管理費の計算方法は2種類あります。具体的には、現場管理費に含まれる17項目それぞれの費用を積み上げて算出する方法と、現場管理費率をもとに算出する方法です。現場管理費率をもとに算出する方法では「純工事費×現場管理費率+積み上げ」の計算式を使用します。

現場管理費の目安

現場管理費の一般的な目安は5~10%程度ですが、明確な決まりはありません。ただし、現場管理費が高額になれば必然的に見積金額も高くなるため、顧客や案件の獲得が難しくなります。一方、現場管理費を無理に下げすぎると工事をスムーズに進めにくくなるでしょう。

着実かつ円滑に工事に取り組むためには、現場管理費の適切な設定がポイントです。実際の状況を考慮し、無理なく工事に対応できる金額を設定しましょう。

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現場管理費の項目

現場管理費の項目

現場管理費にはさまざまな項目があります。ここでは、各項目について解説します。

労務管理費

労務管理費とは、現場で働く人員に対してかかる費用です。ただし、給与は含まず、現場で使用する作業服代、作業用具代、食事代、通勤費などが含まれています。現場の労働者の安全訓練や、衛生についての研修などにかかる費用も労務管理費です。

また、現場で災害が発生し、労働災害保険法による給付以外に事業主が負担すべき費用がある場合も、労務管理費として計上します。

関連記事:建設業の労務費とは?人件費との違いや計算方法、管理に使えるツールも解説

租税公課

租税公課とは税金のことです。現場管理費に含まれる租税公課の種類は、多岐にわたります。たとえば、固定資産税、自動車税、印紙代、証紙代などさまざまなものが該当します。ただし、機械経費の機械器具等損料に計上された租税公課については例外となるため、注意が必要です。

保険料

工事現場にかける各種保険の料金も、現場管理費に該当します。具体的には、自動車保険、工事保険、法定外の民間労災保険、組立保険などです。ただし、機械器具等損料に計上された保険料については、保険料の項目には含まれません。

作業員の給料手当

作業員、現場監督、現場事務所の事務員など現場で働く従業員に支払う給料も、現場管理費に含まれています。基本給だけでなく、危険手当、通勤手当、火薬手当などをはじめとする各種手当や賞与も対象です。ただし、退職金は個別の項目が設けられているため、給料手当とは別に計上する必要があります。

退職金

退職金は、作業員、現場監督、現場事務所の事務員など、現場で働く従業員が退職する際に支払われるお金です。自己都合の退職のほか、解雇や定年により退職する際も規定に沿って退職金が支払われます。また、従業員が死亡した場合も、退職金の支給対象となります。なお、企業によっては、退職金を「退職慰労金」や「退職手当」と表現しているところもあるでしょう。

法定福利費

法定福利費は、法律で義務とされている福利厚生について事業主が負担する費用です。具体的には、作業員や現場監督、現場事務所にいる事務員などの雇用保険料・労災保険料・健康保険料・厚生年金保険料などが該当します。建設業退職金共済制度に基づく事業主負担額も法定福利費の1つです。

関連記事:法定福利費の計算方法は?仕訳方法、注意点についても徹底解説

福利厚生費

福利厚生費は、従業員の福利厚生のために企業が支払う費用です。たとえば、健康診断、慶弔見舞、慰安娯楽などが該当します。また、制服の貸与にかかる費用も福利厚生費に含まれています。

事務用品費

事務用品費は、現場事務所で使用する各種事務用品を購入するための費用です。ペンやコピー用紙などの細々とした事務用品をはじめとし、電話、パソコン、新聞、参考図書などもすべてまとめて事務用品費として計上します。

通信交通費

通信交通費は、業務において必要なやり取りにかかる費用です。本社や取引先などと連絡を取り合うための電話代、インターネット費などが該当します。また、従業員の移動にかかる定期代、バス代、タクシー代なども通信交通費の一種です。車に関してはガソリン代をはじめとし、車検代や任意保険料なども通信交通費に含められます。

交際費

交際費は、仕事上の関わりをもつ相手へ対応するための費用です。接待費や宴会費などが該当します。また、起工式や落成式などを実施するための費用や、取引先の慶弔に際して必要な費用なども交際費に含まれます。

補償費

補償費は、工事の実施に伴って発生する騒音、振動、濁水、交通への影響について補償するための費用です。ただし、あくまでも工事で通常発生する範囲に限ります。臨時で高額な費用が発生した場合、補償費には含めません。

外注経費

外注経費は、専門工事業者をはじめとする外部の企業に工事を依頼した際にかかる費用です。現場監督を外部に依頼するケースのように、工事に関わる一部について外注した場合にかかる費用も外注経費とします。ただし、外注経費は労務管理費に含めるパターンもあります。

工事登録等に要する費用

工事登録等に要する費用は、工事の実績を登録するためにかかる費用そのものを表しています。情報を登録すれば業務をスムーズに進めやすくなるため、重要な費用です。

動力用水光熱費

動力用水光熱費とは、現場事務所で使用する、水道費、光熱費、電気代などのことです。電気や給排水の設備を設置する際にかかった費用も含みます。なお、現場管理費ではなく、共通仮設費という別の費用に含めて計上するパターンもあります。

公共事業労務費調査に要する費用

公共事業労務費調査を実施するためにかかる費用も、現場管理費に該当します。公共事業労務費調査とは、現場で働く人員の社会保険加入の有無や給与などについての調査です。

雑費

以上のいずれの費用にも該当しない費用は、雑費として扱われます。たとえば、現場に関係する会議費や式典費などは雑費として計上されます。

まとめ

現場管理費とは、工事に間接的に関係している費用です。今回解説したとおり、さまざまな項目があるため、内容に応じて適切な項目に振り分けて計上する必要があります。一般管理費との違いについても正しく理解しておきましょう。

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