非FIT発電事業を中心に、大手企業との協業・提携を続々と進めているエコ革。
ANDPADの導入によって、どのように業務を効率化し、顧客満足度を高めているのか。その秘訣を探った。
資料や情報の共有手段を統一完成図書のデジタル化にトライ
2013年に栃木県佐野市で創業したエコ革。近年は、需要家のニーズを受けて、非FIT発電所の開発にシフトしている。低圧から特別高圧まで数多くの発電所を開発し、メンテナンスも行う。
「長期にわたり信頼され支持される企業となる」という経営目標のもと、全社員で西日本豪雨などの災害復興のボランティア活動にも取り組む。こうした実績や企業姿勢が信頼を集め、大手企業との協業・提携が進んでいる。
エコ革では、ひと月に約100件の案件を同時進行することもある。業務効率化にあたって、約6年前にクラウド型の建設プロジェクト管理サービスANDPADを導入した。同社統括本部長の尾島伸氏は、「ANDPAD導入の効果を最も感じるのは、資料を共有する場面です」と話す。従来、各人が異なるツールを使って図面などの資料を共有していたため、多くの時間を費やしていた。「現在は、関係する社内・社外のメンバー全員がANDPADを利用しています。そのため、個別に行っていたやりとりを一本化でき、タイムリーに資料を共有できるようになりました」と笑顔を見せる。
協力会社が現場から施工状況を報告する際にも、ANDPADが役立っているという。「現地で撮った写真をアップロードすれば、すぐに全員で共有できるので、遠隔での管理がしやすくなりました」と尾島氏。多くの案件を同時進行する際には、情報の伝達ミスが致命的なエラーに発展することもあるが、「ANDPADでは、案件ごとのやりとりの記録がすべて残るので、過去の状況も振り返って確認することができます。これによって、情報の伝達ミスを防ぎ、施工品質の向上に役立っています」と手応えを語る。
さらに、デジタルトランスフォーメーション(DX)の観点から、完成図書のデジタル化にも着手している。「ANDPADを通じて、完成図書を迅速に送付できるようになり、ペーパーレス化と顧客満足度アップにつながっています」と、業務効率化の次なるステップを見据えている。
エコ革は今後、ソーラーシェアリングや系統用蓄電池といった新事業にも力を注ぐ考えだ。「これまでの実績を評価していただき、取引先から新たなEPC業務を依頼されることも増えてきました。ANDPADを活用しながら業務効率化を追求して、さらなる事業拡大を目指します」と尾島氏は前を向く。
(ソーラージャーナル 2024年10月31日発行号に掲載されたものの転載)