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歩掛(ぶがかり)とは?正確な積算・見積作成のための計算方法、注意点も解説

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見積・請求・契約
労務費 歩掛 積算 見積書

歩掛(ぶがかり)とは、作業ごとに「必要な手間」を数値化したものです。この記事では、建設業界における積算の担当者に向けて、歩掛とはなにか、活用するメリット・注意点などを解説します。歩掛を活用して、労務費を算出する3つのステップについても解説するため、ぜひ役立ててください。

積算について、以下記事で詳しく解説しています。

関連記事:建設業での積算とは?見積りとの相違点や計算の手順、積算業務のポイントを解説

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歩掛(ぶがかり)とは

歩掛(ぶがかり)とは

歩掛とは、1つの作業にかかる「手間」を数値で表したものです。工事費用の見積りを出す際に必要となる積算作業において、重要な要素の1つです。工事費用は、作業現場ごとに取り付け場所や施工方法などが異なるため、詳細な条件がそれぞれ異なります。以下で、歩掛が重要とされる背景について詳しく解説します。

歩掛が重要とされる背景

積算作業における材料費は、「材料単価×数量」で簡単に算出できます。対して、工賃を含む労務費の算出は複雑です。作業の難易度や職人の熟練度により作業量が異なることから、単純に作業時間を基準にして算出することはできません。

このような状況で重要となるのが、歩掛です。歩掛を活用して算出することで、作業の難易度や施工方法、作業現場などの条件を加味して、適正な作業量を設定できます。これにより、適正な価格を求められ、見積りの明確な根拠となります。

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歩掛の計算方法

歩掛を活用するためには、まずは基本の計算方法を把握しましょう。ここでは、歩掛の単位や基本の計算方法について解説します。

歩掛の単位は「人工(にんく)」

歩掛から算出する作業量の単位は、「人工(にんく)」と呼ばれています。1人工は、1人の作業員が1日(8時間)でできる作業量を意味します。

関連記事:人工代の計算方法は?請求書の書き方も項目別に徹底解説

基本の計算方法

人工を求める際の計算式は、「人工=(人数×必要作業時間)÷8時間」です。例えば、作業員1人で4時間かかる作業なら、「(1人×4時間)÷8時間=0.5人工」となります。歩掛に数量を掛け、さらに労務単価(作業員の報酬単価)を掛けることで、労務費を算出可能です。

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「公共建築工事標準単価積算基準」とは

「公共建築工事標準単価積算基準」とは、国土交通省が設定している「標準歩掛」を指します。標準歩掛とは、各材料の種類やサイズごとに設定された基準値のことです。公共建築工事標準単価積算基準には、各材料の歩掛や係数など、工事費の積算に必要な事項が記載されています。多くの企業が、歩掛を設定する際に活用している基準です。

参考:官庁営繕:公共建築工事標準単価積算基準 – 国土交通省

標準歩掛を活用する際の注意点

標準歩掛は、自社の状況に合わせて活用することが重要です。年齢や資格、経験年数の3つの基準で定められており、健康な青年・壮年を想定しています。標準歩掛はあくまでも参考として活用し、自社の状況に合わせて歩掛を設定することが大切です。また、実務調査・技術革新によって改訂されることもあるため、定期的に確認しましょう。

歩掛を活用する5つのメリット

歩掛を活用する5つのメリット

歩掛を活用するメリットは、主に5つです。ここでは、5つのメリットについて解説します。

赤字工事を防げる

赤字工事を防げる点は、歩掛を用いることで得られる大きなメリットの1つです。見積りのための項目は膨大であるため、1つずつの誤差が積算されると大きなズレとなり、赤字の原因となる場合があります。しかし、歩掛を適切に活用すれば、正確な見積価格の算出が可能です。歩掛を適切に活用することで、誤差を最小限に抑え、赤字を防げるでしょう。

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労務費の正確な把握に役立つ

歩掛の活用は、労務費を正確に把握することにも役立てられます。労務費の算出は、施工内容や材料などによって変化するため、大変複雑です。労務費を正確に把握することは、赤字工事を防ぐだけでなく、自社の状況把握や利益向上にもつなげられるでしょう。

顧客との信頼関係構築につながる

歩掛の活用は、顧客との信頼関係構築にも大きく寄与します。以前の受注と比較して、見積金額の差を指摘された場合、「どんぶり勘定」では明確に回答できません。結果的に、顧客からの不信感を招くことになります。しかし、歩掛をもとに根拠を明示できれば、顧客との信頼関係を築くことが可能です。

スケジュール管理がスムーズになる

歩掛を活用すると、スケジュール管理がスムーズになります。工事では、天候やトラブルなど予測不可能な事態も多く、大きな案件ほどスケジュール管理は容易ではありません。しかし、歩掛を用いて正しい工数を把握すれば、適切な工程表を作成可能です。適切な工程表を作成することで、スムーズなスケジュール管理に役立てられるでしょう。

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自社の課題発見・改善につながる

歩掛の活用は、自社の課題発見・改善にもつながります。歩掛により、労務費・工事費用が明確になることで、見積りの精度が上がり、作業現場のムダを見える化することが可能です。また、業務効率をより高めるためには、多くの歩掛を登録し、自動計算してくれる「積算システム」の活用を検討するとよいでしょう。

歩掛を活用して労務費を算出する3つのステップ

歩掛を活用して労務費を算出する3つのステップ

歩掛を活用して労務費を算出する際に、必要となるステップは3つです。ここでは、3つのステップを順に解説します。

1. 歩掛を適切に把握する

労務費を算出するためには、まず歩掛を適切に把握しましょう。「公共建築工事標準単価積算基準」の標準歩掛を参考に、自社の状況に合わせて調節します。現場作業員の年齢・資格・経験年数などを加味したうえで調節すると、正確な値が求められます。

2. 労務単価を確認する

続いて、労務単価を確認しましょう。労務単価とは、「公共事業における建設労働者の賃金単価」のことです。国土交通省が公共事業労務費調査に基づき決定するもので、47都道府県・51職種別に、単価が定められています。毎年更新されているため、最新のものを確認することが大切です。

参考:令和6年3月から適用する公共工事設計労務単価について |国土交通省

3. 労務費を計算する

最後に、2つ目のステップで適切に出した歩掛と労務単価をもとに、労務費を計算します。労務費の計算式は、「労務費=所要人数(設計作業量×該当作業の歩掛)×労務単価(基本日額+割増賃金)」です。上記3つの手順を踏むことで、労務費を算出できます。

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「ANDPAD引合粗利管理」で正確な見積作成が可能に

ANDPAD引合粗利管理を活用することで、過去の見積データを参照することができ、正確な見積作成が可能になります。また、契約時から実行予算、精算完了までのステータスごとに原価管理ができるため、追加の工事や発注があった場合でも粗利の低下を最小限に防ぐことができます。詳しくは、下記資料をご覧ください。

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まとめ

歩掛とは、各作業に「必要な手間」を数値化したものです。歩掛の活用は、労務費の正確な把握や赤字工事の防止、顧客との信頼関係構築など、多くのメリットがあります。上手く活用し、自社の積算作業に役立てましょう。

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