有限会社坂下リライフのご紹介
東京都文京区に本社を構え、外壁塗装工事や屋根塗装工事、防水工事などを幅広く手がけている、有限会社 坂下リライフ様。完全自社施工で行う戸建住宅の外装リフォーム工事を中心に、大規模・中規模マンションの外装工事にも参加し、実績を積み重ねている。「愛」「感謝」「信頼」を基本理念に掲げる坂下リライフ様は、お客様の思いに寄り添った丁寧・親切な対応と、質の高い工事によって、地域での信頼を獲得。工事実績を伸ばしつつ、事業拡大を続ける成長企業である。
今回は、ANDPAD導入をリードしてきた、現場管理担当の伊山 高司様と、管理・広報担当の池田 貴三佳様に、導入のきっかけや、運用における工夫、導入後の変化について伺った。
案件数が急増し、1件ごとの効率化が必須の課題に
坂下リライフ様は、文京区を中心に、新宿区・北区・台東区・豊島区といった近隣エリアの工事に対応している。以前は、個人のお客様宅を訪問し、外装リフォームを提案する営業スタイルだったが、約6年前からホームページとチラシを活用した反響型営業に転換した。SEO対策やブログ記事の充実化に力を入れた結果、相談依頼が多く集まるようになり、案件数は1.5倍~2倍程度に増加。この状況が、業務効率化を目指すきっかけになったと、伊山様は語る。
「今後の成長のため、Webからの集客を強化して成果を上げましたが、次は現在の人員で、案件の増加に対応できる体制を構築することでした。一件にかかる労力を抑えつつ、お客様に満足していただくためには、デジタル化を進めるしかないと考えたんです。」
坂下リライフ様では、現在5名の社員で、年間150~200件の工事に対応している。案件の増加にともなって、工事に関わる協力業者も増え、業者間の情報共有にも手間がかかるようになったという。
「施工図や発注書は、主にメールやFAXで送っていたのですが、資料の送付方法や保管方法が人によってバラバラでした。紛失した・届いていないといった問い合わせを受けて、あらためて資料を探し出したり、FAXの到着確認のためにわざわざ電話をかけたりと、手間も時間もかかっていましたね。元請けとしてしっかり現場をコントロールする上でも、対策が必要だと感じました。」
そこで、伊山様は、本格的にデジタルツールの検討を開始し、2020年夏にANDPADの導入を決めた。ANDPADを選んだのは、伊山様が以前から貫いてきたポリシーによるものだという。
「私は、業界内で知名度があり、王道を行く製品を選ぶようにしているので、同業他社の製品とは比較しませんでした。特に、すべての資料を一元管理できる点が、非常に効率的だと感じて、導入を決めました。」
報告書一覧でマニュアル化、材料発注のミスなどがゼロに
坂下リライフ様では、ホームページやチラシを通じて、お客様から現地調査の依頼が寄せられた時点で、ANDPADに案件を登録。その後、契約から施工、工事完了まで、一貫してANDPAD上で工事を管理されている。
「ANDPADを導入して、最初に取り組んだのは、案件が発生してからの登録項目や手順のマニュアル化でした。情報の抜け漏れがないように、20項目は設定していますね。手順通りに入力することで、現場写真と状況報告をセットで確認できるように工夫しました。最終的には、ホームページに掲載する施工事例のBefore→Afterと連動するイメージで運用しています。」と伊山様。
では、職人さんたちはマニュアルに沿って、スムーズにANDPADを利用できているのだろうか。
「ANDPADを導入した意味を理解していただくのに、時間はかかりましたね。私は、ANDPADで業務を簡潔化したつもりでしたが、逆に手間が増えて、複雑化したと感じた職人さんもいたと思います。パスワードやログインといった言葉に馴染みがない人もいましたが、思ったより早く慣れてきていますね。ANDPADのカスタマーサポートも回答が分かりやすく、助かっていますよ。」と伊山様は話す。
次に、伊山様と池田様が、特に便利だと感じている機能について伺った。
「現場写真と状況報告が一緒に確認できることですね。当社のやり方に合わせた報告形式を作れて、助かっています。写真や図面に手書きで文字を入れて、指示ができる点も非常に便利です。書類管理のしやすさと、コミュニケーションの取りやすさは、大きく改善しましたし、ペーパーレス化にもつながっています。」と伊山様。
池田様は、「チャットの機能が便利ですね。誰がメッセージや資料を確認しているか、誰の報告が漏れているかがすぐに分かるので、スピーディーに対応ができています。」と話す。
工事に関わるメンバー間でタイムリーに情報共有ができるようになり、坂下リライフ様では、資材の誤発注といったミスがなくなり、粗利率が改善したという。さらには、残業時間を1日約3時間程度削減することにも成功した。デジタル化により生産性を高めたことで、これまでと同じ社員数で、売上も伸ばしているのだ。
「当社とお付き合いのある職人さんに聞くと、いまだに深夜、取引先からFAXで資料が送られてくるそうです。私は、仕事とプライベートのバランスが大事だと考えているので、テクノロジーの力を借りながら業務効率化を図り、社員がしっかり休める環境も整えていきたいです。そうでないと、時代の流れについていけないと思います。」と伊山様は、力強く語ってくださった。
スマホ一台で工事が完了、クレームは30%削減、顧客満足度は50%アップ
自社の業務に合わせて、ANDPADの利用方法をマニュアル化し、運用を進めてきた、坂下リライフ様。粗利率の改善、残業時間の削減に加え、ANDPAD導入後は、顧客満足度も大きく変化したという。クレーム30%減、顧客満足度50%向上を実現した背景には、どのような取り組みがあったのだろうか。
「ANDPADに蓄積した現場写真や作業報告のデータを引用し、メールやスマートフォンのコミュニケーションアプリで、お客様に随時工事の報告を入れるようにしました。お客様も現場に参加しているようなイメージを持っていただけるように、進捗状況を分かりやすくお伝えしています。今までは、タイムリーに状況説明や資料提供ができていなかったので、お客様は現場が予定通りに進んでいるか不安になり、顧客満足度に影響が出ていたのだと思います。今では、スムーズに進行できたという手応えのある案件が増え、『説明が分かりやすかった』『頼んで良かった』という反響を多くいただくようになりました。『スマホで工事の進捗具合が分かって良かった。時代に即したやり方で楽だった』という喜びのお声もありましたね。」と伊山様。
また、ANDPADによって現場を「見える化」し、お客様不在でも工事が進行できるようになったことも、ひとつの変化だと伊山様は実感されているという。今後の外装リフォームのあり方について、展望を語る。
「スマホを見れば現場状況が分かるので、『リフォーム業者が入る日は家にいなければならない』『お茶を出さなければならない』といった慣習もなくせましたね。ANDPAD導入によって、私たちの労力も、お客様側の負担も減ったんです。リフォームをWebから簡単に注文できて、現場管理までスマホ1台で完結するような時代が近づいていると感じています。」
ただ、建築業界・建設業界には、ITに苦手意識のある人が、まだ少なくない。最後に、伊山様から、ANDPAD導入を迷っている企業に対して、メッセージをいただいた。
「職人さんの中には、まだガラケーを使用している人もいますし、1~2割程度はITに抵抗があります。それでも、8割がデジタル化に対応すれば、業務はかなり効率化されます。今は、新型コロナの影響もあって、仕事のやり方自体を変えなければならないタイミングです。思いきって、ANDPADに沿った仕事の進め方をしていけば、いつの間にか自分自身も変わっていくのではないでしょうか。100%移行しなくてもいいんです。まずは、デジタルとアナログを融合して、スタートしてみてほしいですね。ANDPAD導入によって、私たちが感じていた苦労は格段に減りました。当社のような事例が、今後も増えることを願っています。」
時代の流れを敏感に察知し、集客方法や現場管理を改善し続けることで、業績を伸ばす坂下リライフ様。ANDPAD導入を契機に、さらなるデジタル化、業務効率化を積極的に推進している。お客様の期待に真摯に応えながら、進化を続ける坂下リライフ様から、今後も目が離せない。