株式会社ケイ・エヌ・システムプランニングのご紹介
東京都江東区亀戸に本社を置き、関東一円で電気工事業・電気通信工事業を手がけている株式会社ケイ・エヌ・システムプランニング。「強電エンジニアリング」「弱電エンジニアリング」「ネットワークエンジニアリング」の3つを事業の柱とし、建物・施設のデジタル化工事に総合的に対応している。
2025年、同社はANDPADを導入し、大規模現場での運用をスタートした。今回は、同社におけるANDPAD導入の経緯、導入後の変化を前編・後編にわたってお届けする。
前編では、代表取締役社長 志水一雄様、技術・施工本部 施工二部 部長 霜山秀明様に、同社の事業内容やDXを推進する目的、ANDPAD導入後の変化について、詳しくお話を伺った。
強電・弱電・ネットワーク、3つの工事領域にワンストップで対応
建物・施設に欠かせない給電経路を構築する「強電工事」、電話・音響・セキュリティなどの電気通信設備を整備する「弱電工事」、光ファイバーやLAN、Wi-Fi環境の設計・構築を行う「ネットワーク工事」をワンストップで手がける同社。一般的に、専門業者ごとに分けて発注しなければならない3つの工事領域の設計・施工を一括で請け負えるのが大きな強みとなり、取引先から「打ち合わせの工数や重複する工事コストを低減できる」と評価を受けている。
同社の取引先は、大手ゼネコンやサブコン、自治体などさまざまだ。携わる案件は短期の設備工事から長期にわたる大型工事まで多岐にわたる。
施工実績には、東京港湾部の大規模開発プロジェクトにおける超高層ビルをはじめ、大規模リニューアルを実施した千葉の大型商業施設、渋谷の新たなランドマークとなった有名ホテル併設の複合ビル、都内に新たに開設された専門職大学など、注目物件が数多く並ぶ。また、公立の教育施設や団地、街路灯など、公共物件も元請けとして手がけており、地域からの信頼も厚い。
「価値創造業務」に集中する時間を増やすため、ANDPADを導入
3つの領域にまたがる工事に総合的に対応し、売上を順調に伸ばす同社。代表を務める志水様は施工技術出身で、「社員ファースト」を掲げて経営に臨んでいる。
「当社の事業は、社員が現場を完成させ、お客様にお引き渡ししてはじめて成り立つもの。ですから、社員を少しずつ増やし、社員の成長を後押ししながら売上・利益を拡大していくことを理想としています。」(志水様)
同社では、健康経営優良法人の認定取得、福利厚生の充実化、年間休日128日など、ワークライフバランスの整った環境づくりも積極的に推進。これも社員が自身の力を最大限に発揮できる環境を作るための取り組みだ。
「社員の気持ちに寄り添い、居心地良く働ける会社にすることを大事にしています。社員の声を吸い上げるために、私も普段から現場に足を運んで社員の話を聞いています。」と志水様は話す。
ANDPAD導入も、業務効率化によって社員がより働きやすい環境を作るための施策のひとつと言える。しかし、同社は「ANDPAD導入の目的は業務効率化だけではない」と考えている。
「当社がお客様に提供している価値は、施工品質を高めることによって生まれます。ANDPAD導入は、ムダな時間・手間を削減し、頭を整理して考える時間を作るための手段にすぎません。ANDPADでの業務効率化によって、施工品質向上のために工夫を凝らしたり、アイデアを出したりする時間を増やすのが、真の目的です。当社では、お客様やチームメンバーとの対話、緻密な工程管理、技術の研鑽などを『価値創造業務』としていますが、その割合を増やしていきたいと考えています。そのためにITツールを活用して、手続き業務などの間接業務の負担を軽減しているのです。」(志水様)

属人化した写真管理・資料管理が課題に
では、同社は『効率化業務』において、どのような課題を抱えているのだろうか。電気通信設備工事を担当する施工二部の部長・霜山様に伺った。
「課題は大きく2つあります。一つ目は、写真整理や台帳作成に関わる業務です。工事写真は、主にデジカメやスマートフォンで撮影、写真管理アプリで整理をしているのですが、現場事務所や本社に戻ってPCに取り込んでから写真整理をしたり、表計算ソフトに写真を貼り付けて台帳作成をする手間がありました。また、小規模工事の場合、写真撮影をせずに進めてしまうことがあり、写真管理のルールに統一性がないのも課題でした。」(霜山様)
二つ目は、資料管理の課題だ。
「資料や図面はファイルサーバーの共有フォルダで管理しており、管理方法は施工管理担当それぞれに任されていました。そのため、過去の情報を閲覧する際に、本人に聞かないとどこに情報が保存されているかがわからず、情報を探し出す時間がかかっていました。また、図面は紙に印刷して確認していたため、印刷の手間と持ち運びの労力もかかっていました。」(霜山様)

経営陣が率先してANDPADの利用を推進
こうした課題の解決に向け、同社では経営企画室を中心にプロジェクトチームを組成し、ITツールを比較検討した。元請けからの指定で利用していた施工管理ツールもあったというが、同社はなぜANDPADを選んだのだろうか。
「機能を細かく検討したというよりは、直感で『使いやすそうだ』と感じたところが大きいです。写真管理だけではなく、資料管理や工程管理など、複数の機能を備えているのも決め手でした。」(志水様)
同社は、工事が長期間にわたり、写真管理の負担が大きくなる大規模現場からANDPADの運用を開始することを決定。ANDPAD導入後は、志水様や霜山様をはじめ、経営陣が率先してANDPADの利用推進に深く関わっている。
例えば、ANDPADを実際に触って機能への理解を深めるだけではなく、アンドパッド担当者から提出されたレポートで社員の利用状況も把握。その上で、利用浸透につながる施策を検討したり、社員への声がけを実施したりときめ細かくフォローをしている。
写真管理や資料管理が効率化、さらなる品質向上への第一歩へ
経営陣の率先した働きかけの結果、現場では驚異的なスピードで活用が進んでいる。実際にどのような変化が起きているか、霜山様に伺った。
「以前と比べて、写真管理や資料管理は効率化したと感じています。ANDPADで写真を撮影すればPCへの取り込みの必要はないですし、写真は自動で整理され、台帳作成がスムーズになって助かっています。タブレット上で図面や資料も確認できるので、ペーパーレスにもなっています。」(霜山様)
また、霜山様は「各現場の状況をリアルタイムで確認できるのが最大のメリット」だと話す。
「私は、管理職として全現場の状況を把握する必要がありますが、すべての現場に足を運んで確認するのは難しいのが現状です。ただ、ANDPAD導入後は、ANDPADにアップされた写真で進捗状況がリアルタイムで確認できるので、効率良く現場をチェックできるようになりました。施工方法で気になる点があっても、すぐに指示が出せるので対応が迅速になっています。以前は電話や対面で話を聞いていたので、その手間も省けています。」(霜山様)
さらに、施工管理担当のサポートを担う「業務部」にも、ANDPADは良い変化をもたらしそうだと同社は考えている。
「業務部には、写真整理や完成図書の作成、発注・申請業務などを依頼しています。これまでは施工管理担当から写真データを受け渡したり、引き継ぎを受けないと作業ができませんでしたが、ANDPADはリアルタイムで写真や情報が共有されるので、業務部の作業スピードも上がると感じています。今後は業務部でもANDPADの活用を進めたいと、業務部の部長とともに準備をはじめています。」(霜山様)
では、同社がDXの目的として掲げる「価値創造業務」にANDPADは貢献できるのだろうか。
「ANDPADでの写真管理や図面管理によって業務が効率化し、社員間の情報共有がスムーズになって残業時間が減っています。今後さらにANDPADの活用を進めていけば、空いた時間でより現場を細かく見られるようになり、品質向上につなげていけると感じています。」(志水様)
後編では、実際に大規模現場でANDPADを活用している社員の方々に、ANDPADの使い勝手や導入後の変化について詳しくお話を伺っていく。



