株式会社広田造園のご紹介
戦後まもない1949年に創業し、広島の復興と発展とともに、半世紀以上の歴史を刻んできた株式会社広田造園様。公園や緑地の造成、街路樹の植栽といった公共緑化から、病院・学校などの造園工事、ゴルフ場の設計・施工・植栽まで幅広く対応し、緑あふれるまちづくりに取り組んできた地域密着の緑化総合企業である。
1999年からは、公共工事に頼らない経営を目指し、個人邸向けの外構・エクステリア工事を手がける事業をスタート。30,000本を超える庭木を有するグリーンファーム展示場を広島県安芸高田市にオープンし、エクステリアの提案と施工を開始した。2016年8月からは、新たなエクステリアブランド「シンフォニック・ガーデン」を立ち上げ、本社に店舗を新設。「Symphonic―自然と人の調和」をテーマに、お客様のライフスタイルに合った理想のお庭を形にしている。
広田造園様では、広島市西区と安芸高田市にあるシンフォニック・ガーデンの2店舗でANDPADを導入している。今回は、事業統括を担う村上様と、広島店 店長の川崎様に、ANDPAD導入の経緯や活用状況、導入後の変化について伺った。
村上統括
情報共有の徹底で、顧客クレームを未然に防ぐ
シンフォニック・ガーデン事業では、エンドユーザーとの直接取引にこだわって、個人邸向けの外構・エクステリア事業を展開している。テレビCMやチラシ、Webを活用した集客と、ハイエンド層を満足させる丁寧な接客が功を奏し、年々右肩上がりで事業を拡大、案件は増加の一途を辿っているという。広田造園様がANDPADを導入したのは2020年。どのような思いで導入を決めたのか、村上統括に伺った。
「現場を『見える化』し、施工にかかわる全てのクオリティを高めたいというのが一番の目的です。当社はこれまでクレームになった工事はないのですが、案件の大幅な増加によって、今後発生する確率も高まっていると感じていました。今後もクレームゼロを続けるためにも、情報共有の徹底が重要だと感じていました。また、工事品質を保つためにも一人の現場責任者が管理するのではなく、多くのスタッフが情報を共有することで、いい意味での緊張感を持たせたいとも思っていました』
そこで、現場ごとの情報共有をスムーズに行うため、村上統括はシステムの導入を検討。同業他社とのつながりにより、すでにANDPADの存在は知っており、評判も聞いていたという。
「どのシステムがいいか、いろいろと模索はしていましたが、同業者の多くがANDPADを活用していたので、自然とANDPADに関心を持ちました。懇意にしている県外のエクステリア・ガーデン専門店の利用状況を見て、『ANDPADなら間違いない』と思い、他とはほぼ比較をせず、導入を決めました。」
川崎店長
ブランド向上のためにも品質管理の徹底に努める
現在、広田造園様では、チャットでの報告、資料の共有、写真管理をメインに、現場に関わる情報をANDPADで一元管理できるよう利用を推進中だ。
ANDPAD導入にあたっては、社員向け講習会と、協力会社向け講習会を2回に分けて実施。以前使っていたスマートフォンのコミュニケーションアプリでのやりとりから、ANDPADでの情報共有に切り替える方針を社内外に周知したという。
「私たちが一緒に働いている協力会社の方々は、平均年齢が30代後半で、10代の若手もいます。スマートフォンを問題なく使いこなせる層が多いので、抵抗感なく利用してもらえました。年配の職人さんは、まだ苦手意識がありますが、予想以上にスムーズに運用を開始できたと思います。」と、川崎店長。
実際に、ANDPADを利用した協力会社からも、「便利だ」という声が上がっているという。
「現場の住所をANDPADに登録すると、周辺のコンビニや施設が表示される地図機能を、職人さんたちは特に気に入っていますね。かゆいところに手が届いていると感じます。」
また、このスムーズな導入の背景には、協力会社を厳選する広田造園様の取り組みも影響している。
「シンフォニック・ガーデンが手がける案件は、小規模工事を除くと平均単価が250万円と高価格です。富裕層のお客様を主なターゲットにしているため、ブランドイメージを大切にしています。お庭をリフォームする案件が7割を占めるため、お客様は在宅で作業の様子を見ていらしゃいますから、いくら腕が良くても、愛想が悪いと、お客様に不安を与えてしまいます。ですから私たちは、コミュニケーション能力に長けている若手の職人さんに、積極的に仕事をお願いしています。」と、村上統括は語る。
広田造園様では、お客様との打ち合わせから引き渡しまで一人のスタッフが担当する「一気通貫型」を採用しており、この運用にもANDPADは大きく貢献しているという。
「広島県内のほぼ全域と岡山県・島根県の一部を商圏としているため、現場確認のために移動する距離は、どうしても長くなってしまいます。以前は、何か問題が起きた時、現地へ駆けつけていましたが、今は写真で状況が確認できますし、チャットで指示もできます。現場訪問の回数は、半分くらい減り、その分営業や顧客対応に時間をかけることができています。
ANDPAD チャットに随時相談が入るので、問題にも早期に対応ができるようになり、工期遅延や手戻りも減っています。喫煙NGなど、お客様の要望や情報も共有できるので、クレームも未然に防ぐ事ができていると感じます。」と、川崎店長。
「納まりに不安がある時は、画像に詳細な指示を書き込んだ上で、電話でもやりとりをしています。対面でのコミュニケーションは少なくなりましたが、チャットでこまめにやりとりをしているので、特にデメリットは感じていません。ANDPADがあるから、現場が増えても高品質な管理ができていると感じています。遠方の現場に入る時は、特に心強いですね。」と、村上統括も語った。
また、川崎店長は、資料管理にもメリットを感じているという。
「今までは協力会社さんの数だけ、図面や地図を用意していましたが、今はANDPADで資料を確認できるので、準備や印刷の手間が省けました。現場の住所も写真付きで明確に伝えられるので、電話での問い合わせも減り、時間のロスがなくなりました。」
売上20%、粗利率3%アップという成果とともに、お客様から選ばれる企業へ
資料・写真の共有により、現場管理をスムーズに行えるようになったという、広田造園様。ANDPAD導入後、どのような変化があったか、村上統括に伺った。
「前年度比で売上は20%、粗利は3%アップしました。受注件数も増えています。時間のロスがない分、本来力を入れなければならない業務に取り組めていると思います。ANDPADは、賢く使いこなせば、使いこなすほど、利益に還元されるツールと言えます。まだ使い切れていない機能もあるので、今後もさらに活用を進めていきたいです。」
広田造園様は、シンフォニック・ガーデンの店舗を今後3年間で5店舗に拡大し、広島県全域をカバーをする体制を整えていく構想を描いている。
「現場管理がおろそかになると、お客様からの信頼は得られません。シンフォニック・ガーデンのブランドを大切にするためにも、現場管理を大切に、付加価値のあるサービスを提供していきたいです。当社に足を運んだら、『絶対にシンフォニック・ガーデンに依頼したい』と思っていただける、お客様に選ばれる会社を作っていきたいです。クオリティの高い庭づくりを通して、街の活性化にも貢献したいと思います。」と、村上統括は力強く語った。
現場管理を徹底し、お客様に満足していただけるクオリティを追求している、広田造園様。新入社員を増員するなど、未来を担う若手の育成にも積極的だ。多店舗展開を進める広田造園様の今後に、引き続き注目していきたい。