施工管理アプリとして住宅業界で急速に広まった「ANDPAD」は、引合粗利管理、受発注へとサービスを広げ、ALL IN ONE のサービスとして、導入企業数 6 年連続シェア No.1 ※を獲得。「2024 年問題」「インボイス対応」など、解決すべき問題が山積みの現状にどのように立ち向かおうとしているのか。代表取締役 稲田武夫さんと執行役員 渡邊泰右さんに話を聞いた。
シェアNo.1 ALL IN ONE サービスとして業界に貢献
「ANDPAD」は2016年のサービス提供開始以来、規模を問わず住宅会社の施工管理アプリとして業界内に着実に浸透してきた。スマホ1台で現場の最新情報が把握できるという便利なサービスにより、現場への訪問件数や移動時間が削減でき、業務効率化が可能になるというメリットで急速にシェアを伸ばしていった。
近年では、原価管理、営業管理、契約管理、顧客管理など、住宅会社における基幹業務を一気通貫にこなす「ANDPAD引合粗利管理」や見積・発注から請求までシステム上で完結させる「ANDPAD受発注」も拡充し、現場の情報をもとに見積や実行予算、受発注から請求までをひとつながりにして可視化。まさにALL IN ONEでサービスを提供している。
サービスはさらに拡充。施主とのコミュニケーションもDXを推進
2023年10月にはインボイス制度が施行され、対応に追われた住宅会社が受発注業務をペーパーレス化する動きが急ピッチで進んだ。そんな中、「ANDPAD受発注」はいち早く制度に対応し、各社のインボイス対応をサポートしている。「私たちは施工管理だけでなく、住宅分野における業務をすべて支援して、各社が抱えている負担を軽減し、質の良い仕事をしてもらいたいと考えています」と稲田さん。
その言葉通り、「ANDPAD」は、施工管理、引合粗利管理、受発注の3本柱に加え、検査項目や進捗状況を見える化し、施工品質を安定・向上させる「ANDPAD検査」黒板作成から黒板付き写真撮影、写真整理、写真台帳作成まで一元管理する「ANDPAD黒板」など、サービスの範囲を広げ、進化を続けている。直近では2023年11月に工務店と施主をつなぐコミュニケーションプラットフォーム「ANDPADおうちノート」を提供開始。契約前の提案・打ち合わせや引き渡し後のアフター管理に至るまで、住宅会社とお施主様とのやりとりを一元管理することでお施主様満足度向上にも寄与する狙いだ。
約600人の社員による、きめ細かいフォロー体制で導入をサポート
「ANDPAD」が伸びている理由はまだある。それは、ユーザーに対するサポートの姿勢だ。
そもそも、住宅会社がDXツールを導入する際には高齢化や新しいシステムへの抵抗感などハードルがある。
営業責任者として多くの住宅会社と接してきた渡邊さんは「うちにはまだ早い、使いこなせるか不安といった声はよく耳にしますが、そうした不安や疑問を解消するため、全国で説明会を実施しています」と話す。2023年度にはその数なんと7000回を超えるという。
導入時に丁寧に対応してもらえることはもちろん、導入後に機能や操作方法について不明な際は、カスタマーサポートに相談が可能。
豊富な実績とノウハウで多角的に支援。中大規模木造建築、断熱改修にも裾野が拡大
現在、「ANDPAD」の導入企業は18万社、ユーザー数は46万人に達する。「DXに関する事例も当社がもっとも蓄積しているということです」と渡邊さん。「ユーザーの皆様の声を伺うと、会社の規模や特長によって活用の仕方が異なるのがよくわかります。各社の独自性を大切にしながら、DX推進の提案をしていくことが重要だと考えています」と話す。
導入にあたっては、住宅会社の経営者、推進担当者、アンドパッドの担当者が一同に介してキックオフミーティングを行う。これは、「ANDPAD」を取り入れる目的やゴールについて意識を共有するためだという。