東洋冷熱工業株式会社のご紹介
大阪ガスの空調特約店として、空調設備や冷凍・冷蔵装置、コージェネレーション設備の設計・施工・メンテナンスを手がけている東洋冷熱工業株式会社。1953年の設立以来、70年以上にわたって地域のインフラを支え続けている老舗企業だ。
同社は、2024年に従来メインで使用していた写真管理ツールからANDPADへの切り替えを決めた。今回は、東洋冷熱工業株式会社において施工管理を担当する工事営業部のみなさんにインタビューを実施。工事営業部 部長の大川様を中心に、ANDPAD導入前の課題や導入後の変化についてお話を伺った。
空調設備の設計・施工・メンテナンスにワンストップで対応
兵庫県姫路市に本社を置き、兵庫県全域と大阪府の一部で空調設備工事を手がけている同社。業務用・産業用GHP(ガスヒートポンプエアコン)の新設工事・改修工事を中心に、幅広い設備工事を手がけ、快適な環境を生み出している。同社が携わる物件は大型施設が中心で、官公庁施設から学校、病院、介護施設、商業施設まで実に幅広い。まさに地域の暮らしや産業を支える存在と言えるだろう。
「空調設備工事の提案から設計、施工、メンテナンスまでを手がけられるのが当社の強みです。自社一貫体制でお客様をフォローしている設備工事会社は業界内でも少ないですし、当社はアフターフォローを強化しているため、お客様からはリピートでのご依頼を多くいただいています。」(大川様)
また、社員の平均勤続年数が15. 9年と、社員定着率が高いことも特徴のひとつだ。その理由について、大川様は「柔軟な社風が定着率の高さにつながっているのではないか」と話す。
「当社には、社員の不満や不安を吸い上げて改善を試みたり、良いアイデアを積極的に取り入れたりと、柔軟に変えていく風土があります。社員の教育やフォローもしっかりとしているので、長く働けているのだと思います。」(大川様)
写真の取り込み・整理に時間がかかり、残業が増えていた
同社の工事営業部に所属する施工管理担当は現在10名。若手からベテランまで、幅広い年齢層の施工管理担当が公共工事・民間工事合わせて年間約130件の工事に対応している。
そんな同社の課題だったのが、残業時間の増加だ。物件の規模は大小さまざまだが、大規模施設の場合は写真の撮影枚数も非常に多くなり、写真整理に時間がかかって残業が増えていたという。
「以前メインで利用していた写真管理ツールは、タブレットで写真を撮影したあと、一度会社に戻って写真をPCに取り込み、整理する必要がありました。大型現場を担当している社員は3,000枚も写真撮影をしており、写真整理に時間が取られて残業が増えていました。」(大川様)
「何とか社員の残業時間を減らしたい」と考えていた大川様が導入に踏み切ったのがANDPADだ。従来の写真管理ツールからの切り替えにあたって、社内からは不満の声は上がらなかったのだろうか。
「事前に工事営業部の数名には相談をし、試しに使った社員の感触も良かったのでANDPAD導入を決めました。最初は抵抗を感じる社員もいましたが、『やってもいないのに使えないと決めつけるのはよくない。もし1年で成果が出なければやめればいい。まずは一度やってみよう』」と社内に投げかけ、運用を開始しました。(大川様)
結果として、同社ではANDPADの利用がすぐに浸透した。社員の方々の平均年齢が若く、スマートフォンの操作に馴染みがあることも影響しているというが、「使用ルールがややこしくなくて使いやすいので、最年長の50代後半の社員が1番使いこなしている」と大川様は笑顔を見せる。

18時台に退社できる社員が増加、現場の状況が可視化されて引き継ぎもスムーズに
同社は今、写真管理や資料共有を中心にANDPADを活用中だ。では、ANDPAD導入によって同社にはどんな変化が生まれたのだろうか。また、目的としていた残業時間の削減は達成できたのか、大川様に伺った。
「ANDPADに切り替えてからは、写真をPCに取り込む手間がなくなりましたし、写真が自動でフォルダに振り分けられるので写真整理にかかる時間は大幅に削減できました。以前は20時くらいまで残業するのが常態化していましたが、今は18時台で帰宅する社員のほうが多いです。」(大川様)
工事営業部のみなさんも、ANDPADのメリットを実感している。今回の取材でも、「写真を撮影してすぐに状況が共有ができたり、他の現場も随時写真で確認できたりするのが便利」「資料の持ち運びがなくなって楽になった」「頼んでもいないのに勝手に写真台帳が出来あがっている(笑)」といった声が上がった。
工事営業部の小坂様は、お客様に提出するための資料作成にもANDPADを活用。ANDPAD図面上に「記録ピン」を立てて写真を撮影し、現地調査で分かった問題点と対策を入力してから紙の資料に出力し、お客様に提出したという。

「社員の活用度には驚かされる」と話す大川様も、管理職の立場としてANDPADを活用している。
「以前は、工事の進捗を電話や対面で確認していましたが、今はANDPADを開けば全案件の進捗状況がすぐに確認できるので電話の回数が減りました。今はお互いに『ANDPADを見ればわかる・わかってもらえる』という認識で工事を進められているので、他の担当者のサポートに入る際にも、口頭での説明や引き継ぎが必要なくなっています。現場の状況を可視化できたのは大きなメリットです。」(大川様)
また、ANDPADは、若手人材の教育にも役立っているという。
「当社には、まだ経験の浅い若手社員がいるのですが、その社員がANDPADに蓄積された情報や写真を見て、工事手順や写真撮影の仕方を学んでいます。ANDPADの情報が教育に役立つとは想定外でしたね。」(大川様)

若手社員を育て、一緒にDXに取り組んでいきたい
同社は、ANDPAD導入から1年経ったことを機に、協力会社にもIDを付与し、さらに活用を進めていく考えだ。最後に、今後の展望について大川様に伺った。
「成果が出るかどうか、まずは1年試してみようとの考えでしたが、ANDPADによって残業削減が実現できたので今後も使い続けたいと思っています。今、若手人材の採用を強化していますので、デジタルを使い慣れている若手人材と一緒にさらにANDPADを活用し、業務効率化を進めていきたいです。」(大川様)



