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ホワイトボード廃止でセキュリティシステムの施工品質を向上

株式会社東洋機器 様
従業員規模 21〜50名
利用機能
課題
  • 表計算ソフトとホワイトボードでのスケジュール管理で、職人は当日と翌日の予定しか見られなかった
  • 発注書や図面を紙で管理していたため、過去の資料を探すのが大変だった
  • 職人がホワイトボードに書かれた注意書きを見落とすことがあり、資材の準備漏れが発生
効果
  • ANDPADボードの導入で、スケジュール管理にかかる時間が3分の1に。残業時間は月20時間削減
  • 紙の発注書や図面をデジタル化。紙の使用量が約3分の1に減り、紛失リスクも低減
  • 職人にリアルタイムで情報共有。注意書きの見落としが減り、施工品質が向上

株式会社東洋機器のご紹介

株式会社東洋機器は監視カメラやセキュリティシステム、電気錠システムの施工を行う会社だ。マンションのオートロックシステムや銀行の警備システム、ビルや工場などのセキュリティシステムを手がけている。大型の建物から小規模な一般住宅のセキュリティまで対応している。営業エリアは大阪府を中心に近畿全域だ。取引先は大手警備保障会社やビル管理会社などが多い。

社員数は31人で、部署は営業部と工事部、総務部がある。工事部が現場での施工を担当し、職人は自社の社員と協力会社の両方がおり、工事が多忙なときは協力会社に依頼する。自社の職人は約15名で、そのうち5名ほどが現場監督も兼ねている。工事件数は月300件にものぼる。

そんな同社では現在、ANDPADボードを全社的に利用している。以前はホワイトボードと表計算ソフトを使用しており、情報共有や作業スケジュール管理に課題があった。また、発注書や図面も紙で管理しており、手間も生じていた。ANDPADボードの導入によって、それらの問題をどう克服していったのか。同社総務部の足立様に話を聞いた。

スケジュール管理の問題点と紙ベースの資料が招くリスク

同社の作業は、工場など大規模現場では4人、住宅など小規模現場では2人で対応することが多い。大型案件は4人でも数カ月かかることがあるが、1日で完了する小規模案件もある。防犯カメラの交換などの簡単な作業は1~2時間で済むこともある。

従来の業務の流れは、施工主から発注書を受け取った後、スケジュールを総務部が表計算ソフトに入力し、現場担当者を決める。前日の朝にホワイトボードに予定を書き込む。職人は帰社後や前日の休憩時間などに事務所のホワイトボードを確認する。外出先からでも社内の監視カメラを通してスマホでホワイトボードを確認できるという監視カメラを扱う会社ならではの運用も行っていた。

ANDPADボードを導入する前は、スケジュール管理は総務部の足立様を含めた2名で表計算ソフトに入力し、施工前日にそれをホワイトボードに書き写していた。しかし、実際にホワイトボードに書き込めるのは当日と翌日の予定だけだったため、長期的なスケジュール管理は困難だった。情報管理の観点から、足立様は表計算ソフトで全体のスケジュールを把握できたが、職人は当日と翌日の予定しか見られなかった。

さらに、ホワイトボードは事務所の3階にあり、総務部は4階にあったため、スケジュール変更のたびに足立様たちは上下階を移動しなければならず、非常に負担が大きかったという。

また、紙で管理されていた資料、特に発注書やセキュリティの図面のデジタル化も検討していた。特に図面を紛失すると取引停止のリスクがあるからだ。

発注書は総務部と営業部で管理していて、3種類の書類があり、紙で管理すると過去の資料を探すのが大変だが、デジタル化すれば検索で簡単に見つけられるようになる。

図面の管理は、現場の責任者が行い、足立様が図面を1人1部、4人の現場なら4部プリントアウトしていた。施工主からメールで送られてくる図面データと発注書を1つのフォルダにまとめ、会社のサーバーで案件ごとに管理していた。

過去の図面を探す際には、まず発注書を探し、工事の日付と担当者を作業日報で確認してから、その担当者に状況を聞いていた。大きなプロジェクトでは図面が10枚になることもあり、案件ごとに紙をファイリングしていたが、月に約300件の案件を紙で管理すると事務所のスペースをかなり占有していた。

差配業務を効率化し、残業時間を月20時間削減

ANDPADボードを導入した時点でホワイトボードと表計算ソフトを廃止し、すべての情報をANDPAD上で確認できるようにした。それによって、足立様たちがホワイトボードに書き込むために3階と4階を往復することや、表計算ソフトに入力する必要がなくなり、差配にかかる時間は3分の1に減った。

以前は顧客や社内からの問い合わせで、誰が、いつ、どの現場に行ったかを調べるのに手間がかかっていたが、ANDPADボードの導入により検索時間が3分の1に短縮され、問い合わせに迅速に答えられるようになった。

このように業務効率化が進んだことで、残業時間も改善された。足立様自身、「残業時間は1日1時間、月20時間減少した」という。残業の主な原因はホワイトボードと表計算ソフトの管理だったが、現在は4名体制でANDPADボードを使いスケジュール管理をしている。そのうち2名は工事部の現場監督であり、総務部の負担が減少した。

また、紙の使用量についても伺うと、「職人が図面をスマートフォンで見られるようになったので、1現場1部だけプリントアウトすればよくなりました。全体で紙の使用量が約3分の1に減り、紛失のリスクもなくなりました」と足立様は振り返る。

準備の質が上がり、施工品質の向上につながった

これまでは、ホワイトボードの右端に注意書きを記入していたが、前日にならないと記入されず、職人が見落とすこともあった。さらには、例えば足立様が15時に注意書きを新たに書き加えても、職人は昼に監視カメラ映像で確認しており注意書きを見ることができなかった、といった情報共有のタイムラグや漏れが生じていた。

「在庫にない資材が必要」といった注意書きを職人が見落としていた場合、前もってその資材を準備できず、当日の休憩中に急いで近くのホームセンターへ買い出しに行くこともあった。資材は基本的に卸業者から安く仕入れているが、当日に急いで買いに行くと、その分コストが高くつく。

しかし、ANDPADボードの導入後は、リアルタイムで情報を確認できるため、注意書きの見落としや共有漏れが減った。資材の準備漏れがなくなったため、コストを抑えることができるようになり、買い出しにかかる時間も削減できた。

また、足立さんたち総務部と職人とのコミュニケーションも活発化したという。

ANDPADボードの導入により、職人も2〜3週間先のスケジュールが見えるようになったことで、いろいろな疑問が出て総務部に質問するようになった。総務部と職人のコミュニケーションが増えたことで、工事の準備段階での情報交換が盛んになり、施工品質の向上につながった。

そして、スケジュールの見える化は、さらなる効果ももたらした。「長期的なスケジュールを全員が把握できるようになったことで、私だけでなく社員全員が有給休暇を取りやすくなって、有給消化率もかなり上昇したと思います」と足立様は言う。

他にも、顧客への報告と写真管理も改善した。同社では現地調査や施工中に多いときで50枚ほど写真を撮影しているが、以前は職人から写真付きのメールを顧客に直接送っていたため、総務部では顧客対応の状況がわからなかった。ANDPADボードの導入後は、総務部から取引先へ、ANDPADに格納された写真をまとめてメールで送るように一本化した。これにより、社内での進捗状況を把握できるようにもなった。

同社は今後、紙のデジタル化をさらに推進し、施工品質の向上に向けて準備段階でのコミュニケーションをさらに改善していく。有給休暇の取得促進に向けた取り組みを継続するなど働き方改革にもつなげ、企業を成長させる促進剤としてANDPADボードを活用していく。

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