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少数精鋭でもIT化で受注アップ!秘訣は「顧客に使える時間の創出」

株式会社ゴーイングホーム 様
従業員規模 〜20名
利用機能
課題
  • 事前の現場情報の共有が遅れ、協力会社から安全面での不安の声が出ていた
  • 表計算ソフトによる実行予算や見積作成で、更新作業ミスによる金額の誤りが発生していた
  • 協力会社との見積のやりとりがFAXやメールだったため、顧客への提案スピードが遅く受注機会の損失を招いていた
効果
  • 現場情報の共有漏れや遅れが解消し、現場での焦りを生むことがなくなった
  • 最新図面の共有作業が効率化され、対応漏れが解消し、施工品質が向上
  • 見積の計算ミスが解消し、コスト情報の共有も容易になり、利益率が5%以上改善
  • 顧客への見積提出のスピードが2倍に上がり、受注率が30%以上アップ

導入事例について詳しく知りたい方は、お問い合わせください。

株式会社ゴーイングホームのご紹介

2012年、福島県須賀川市で創業した株式会社ゴーイングホームは、住宅の新築、リフォーム、店舗など商業施設のリノベーションなどを行っている。創業当初は、住宅リフォームが主体だったが、新築住宅をメインにしたいという想いから現在の業態となった。高校生の時から「いつかは起業する」と決めていた同社の佐藤智英社長は、前職のリフォーム会社で経験を積んで独立した。現在は、デザインなどこだわりの詰まった注文住宅を中心に事業展開している。そんな同社では現在、従業員数は社長、統括マネージャー、積算科4名、営業工務(現場監督)4名、アフターサービス1名という少数精鋭だ。一方で、新築は年間15棟ほど手掛け、リフォームは年間100~200件の案件がある。小規模ながらそれだけの案件に対応するためには、情報共有の効率化が欠かせないが、そこに大きな課題が潜んでいた。それをどう解決し、どんな成果を得られたのか、佐藤社長に話を聞いた。

協力会社からの「焦らず仕事をしたい」という要請でANDPADを導入

同社では現在、ANDPAD施工管理と引合粗利管理を導入しているが、実はそこに至るまでに苦い経験をした。業務のシステム化は創業時から模索しており、施工管理ソフトのフルオーダーメイドのシステム導入を二度試みたが、思い通りにはいかなかった。次は失敗が許されない。そんなある日、ANDPADのサービス説明を受けて導入を検討したが、社内からは「そんなシステムを入れる意味がありますか?」と反発が出ていた。

そんな中、協力会社を集めた安全大会を開催した際、協力会社サイドから「業務をシステム化してほしい」という声が上がった。なぜなら、「現場状況を知らせる連絡が遅い」「施工に必要な資料のFAXがなかなか届かない」といった不満が協力会社に募っていた。

また、職人からは「事前に施工予定が共有されていない中で急な施工依頼が入ると、焦って行動するから危ない」といったことが指摘された。こうした協力会社の声を受けて、再びANDPADを社内で検討した結果、満場一致で導入が決まった。

職人による現場への下見が増えて、コミュニケーションが活発化

同社はANDPAD施工管理で、100 IDをほぼフル活用している。ユーザーの8割以上が協力会社だが、劇的に改善したのは、現場の下見をしてくれる職人が増えたことだ。例えば、ANDPADで屋根工事の職人が「足場の組立てが完了」という状況を確認すれば、そろそろ上棟するタイミングだと分かる。それを現場監督がいちいち連絡しなくても、屋根工事の職人が能動的に現場へ下見に来てくれるようになったのだ。

それは他の専門工事も同じで、大工と専門工事の職人がコミュニケーションを密に取ってくれるため、現場監督から急に「明日来てください」といった連絡がなくなり、現場で焦りを生むような連絡漏れが解消し、余裕ができた。

以前は現場の下見も、職人とのコミュニケーションも少なかった。現場監督がすべての職人に電話で「この日に来てください」という連絡をしていたため、漏れも生じていた。また職人から「現場が分からないから近くのコンビニまで迎えに来てほしい」と言われて、迎えに行くこともあったが、ANDPADを見れば、スマホ上で現場住所の地図がすぐに場所が分かるため、現場移動が効率化された。

リフォームの場合、既存部分をどう残すか、またどう直すのかといった情報が、図面にはすべて書き込めない細かい事項がある。それを口頭で職人に説明しても、現場で対応し忘れて、現場監督が後日対応漏れに気付いたり、顧客から対応不備を指摘されることもあった。それもANDPADで、図面と一緒に写真を添付して、細かく指示出しができるようになり、対応漏れが解消した。

「図面の共有に関しても圧倒的に楽になった。現場でスマホを見ながら職人さんが作業している姿を見たときの感動が忘れられない」と佐藤社長は言う。図面だけでも、平面図、立面図、パース、各種設備図面、照明プラン、造作図などかなりの量になる。万が一、施工中に変更が生じた場合、図面の差し替え作業にぼう大な労力を割いていた。ANDPAD導入後は、図面をクラウド上で更新できるようになり、差し替え作業が効率化された。また、スマホ一つで案件に招待したすべての職人と更新後の図面を共有できるようになり、図面のやりとりなどのタイムロスが大幅に減った。

写真管理についてはANDPAD導入以前、メッセージアプリやメールで送ったり、職人がわざわざSDカードを持ってきてデータをコピーするなど、データの渡し方が煩雑だった。ANDPAD導入後は、クラウド上にアップロードしておけば、各々の職人が必要な写真を見てくれるため、データのやりとりがなくなりとても便利になった。

引合粗利管理機能で、見積のミスがなくなり利益率が改善

同社ではANDPAD 引合粗利管理も導入したが、以前は実行予算を組んだり、発注書、精算書、見積書の作成もすべて表計算ソフトで行っていた。更新作業でのミスにより、必要項目のセルが一部計算に反映されず、見積の間違いが発生していた。特に大きい案件であるほど行の追加が増えてセルの計算漏れが起こり、それに気付かず見積にそのまま転記してしまっていた。それを施工中に気付いても、「見積書のデータが抜けていたから追加料金が必要です」とは取引先にはとても言えないため、損失分は自社負担しなければならず利益を圧迫していた。

また、当時はスタッフ1人で請求書の入力を担当していたため、入力ミスが多く、過去半年分の請求書をひっくり返して、正しい数字で請求したか確認していた時期があった。

だがANDPADでの受発注管理に切り替えたことで、計算漏れを解消し見積のミスがなくなった。請求書の入力を現場監督が自ら数字を確認しながらANDPADで入力するようにしたり、請求処理をみんなで丸一日かけて確認する日を設けるなど、体制を変えてミスがなくなった。材料費についても、どの取引先がコストメリットがあるか社員同士で簡単に検証できるようになり、コスト情報の共有が容易になるなど、改善の積み重ねで粗利率が5%以上アップした。また、インボイス制度に対応するため請求書を電子化する必要があったが、「ANDPADならインボイス導入に即時対応してくれるのも心強かった」(佐藤社長)。

他にも、企画提案のスピードがANDPAD導入後はおよそ2倍になった。以前は「この図面で見積をください」と、FAXやメールで各取引先に送っていたが、「FAXを見てなかった」「紙切れだった」といった理由で、提出期限ギリギリまで見積が来ないといったことが多かった。現在は案件ごとに見積に必要な資料をアップしておけば、チャットですぐに取引先から連絡が来るため、それだけ顧客に提案するスピードが早くなった。そのおかげで、佐藤社長は「受注率が30%以上は上がった」という手応えを感じている。

業務改善の原点は顧客のための時間を作り、次につなげるため

同社の業務効率化の原点にあるのは、「顧客のために時間を割きたい」という想いだ。小規模で知名度が無いからこそ、他社よりも顧客に響くアクションを取る必要がある。

というのも過去、問い合わせに対して後手に回ることが何度もあり、雑務が多くクリエイティブな提案ができなかったという苦い経験がある。人間は病気にもなるし、モチベーションが下がるときもある。そうすると仕事も滞るだろう。ANDPADを使わずに、今こなしている業務量を継続してやり続けられる人はほぼいないだろう。

現在はANDPAD導入で無駄な時間がなくなったことで、顧客のために使える時間を創出できた。他社と競合しても「2倍速いスピードで対応できる」と佐藤社長は自負する。

今後、企業として進化する上で、不必要な電話やFAXの対応に時間を割かれるわけにはいかない。また、請求書のミスで夜な夜な電卓を叩くようなこともしたくない。「そんなことに時間を割くなら、顧客のもとに出向き、笑い話でもしながら次につながる紹介をいただいたり、もっと顧客を喜ばせる提案を考えたりする時間がほしい」と佐藤社長は思いの丈を語る。 

「売上や給料に天井があると思ったら衰退が始まるから、天井はないと思ってほしい」。佐藤社長は現場監督に常々そう伝えている。企業規模に関係なく、同社のように成長を求める企業、顧客を中心に考える企業にとってANDPADなどのツールを使った業務効率化が鍵になりそうだ。

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