架空配電工事をメイン業務に内線工事、電気通信工事まで幅広い業務を手掛ける(株)トーテック。ここでスポットを当てるのは、各キャリアの基地局、官公庁、鉄道通信、高速道路の電気設備などさまざまな工事に対応している同社の施設開発事業本部(以下、同社)だ。増収と時間外労働削減の両立に悩んでいた同社は、なぜ改革に成功したのか。
■増収のカギは人員配置の最適化
同社の業務の特徴は、なんといっても抱えている案件の多さが挙げられるだろう。限られた人材と厳しい条件のもとで現場を納めているポイントは、人員配置にある。個々の作業員の能力、現場の状況、工程の難易度を見極めながら最適なメンバーを選定する。もちろん、すべての現場に足を運んで状況を確認することはできない。ゆえに報告書が業務を見える化する重要な判断材料となっている。
紙で提出された報告書から完了した作業内容を確認。施工を終えた照明、コンセントなど設置台数を拾い出して表計算ソフトに手入力して集計する。そして人員配置表を作成する担当者が現場の進捗を踏まえて作業員を割り振っていく。毎日のように現場が変更になるため以前のデータを流用できるケースはない。こうした複雑なプロセスを経て人員配置を決定するため、日ごろからのコミュニケーションは欠かせない。しかし、鉄道工事のような夜間作業の現場を担当したメンバーなどとは連絡が取りにくく、報告書の提出が日勤の場合より遅れることもあった。さらに人員配置表の作成には、現場作業員のスキルなど、すべてを理解しているベテランの対応がマストになる。増収を実現するには、ベテランが現場で活躍できる時間を確保する仕組みが求められた。その対策を模索するなかで出会ったのがANDPADだった。決め手は小規模で導入可能なANDPADの運用性と、スモールスタートでデジタル化を計画していた同社のプランが合致したことと、優れた操作性が評価されたからだ。さらに導入したANDPADの使用方法などを社内に説明するための「わかりやすい資料」が用意されていたことも後押しになった。
■ANDPADボードで半日が1時間に!
導入後は案件ごとに見積書をはじめ図面、現場調査や電子小黒板の写真など、工事に関する資料をANDPADにすべてアップするようになった。すると事務所にいなくても工事に必要な資料を確認できるようになり、現場と直接、連絡を取り合わなくても精度の高い情報の共有が可能になった。そして、業務の見える化のカギとなっていた報告書も、ANDPADの日報機能を使用して提出や集計が可能になった。現場から報告書をアップできるため、紙時代では管理が難しかった夜間作業の担当者との連携も強化できた。
そして表計算ソフトで作成していた人員配置表は「ANDPADボード」に置き変わった。ANDPADボードとは数時間から数日程度の短期間かつ、多くの案件を管理する際に最適な稼働管理アプリである。カレンダーアプリの感覚で使用でき、表計算ソフトではミスが発生しやすかった人員配置の重複なども防止できる。スマホからも工事に必要となる資料や情報を確認できるため、電話での問い合わせも大幅に削減でき、作業効率は大幅に向上した。すべてのスタッフが必要な資料を確認できる仕組みが整ったことで、半日を要していた人員配置表の作成業務は1時間程度まで圧縮できたという。
■手戻りを防ぐ記録ピン機能
建設業において施工と記録はセットといえる。その記録を忘れると工程、金銭、精神的にもダメージが大きい「手戻り」が発生する恐れがある。たとえ撮影したとしても必要な箇所が写真に収められていなければ意味がない。そこで同社では現場写真や電子小黒板の撮影漏れなどを防止するために「記録ピン」機能を活用している。ANDPADの図面に撮影アングル、担当者の指定、期日などの撮影に必要な情報を入力した記録ピンを設定することで、撮影に関するトラブルを防止している。必ず確認する図面に直接指示できるので見落としもない。撮影後、アップした写真はリアルタイムで確認できるため、管理者は撮影漏れだけでなく施工品質のチェックにも活用しているようだ。
■ ANDPAD のない仕事には戻れない
ANDPADの導入により、小規模案件に関しては導入以前と比較して、約10%の増収を達成。大規模現場では、時間外労働の削減に成功した同社。ANDPADの活用が同社の常識となったことで、業務の最適化に成功し属人化された業務の継承も進みつつある。そして次のステップとして、ANDPADを教育ツールとして社員のレベルアップを後押しする活用を進めているという。過去に施工した写真をベースに、撮影方法や施工の際にチェックすべきポイントを若手に指導できると好評だ。業務の最適化と社員のレベルアップの両輪で未来を切り開く。そして、その軸となり当たり前のように活躍をサポートしているのがANDPADだ。
株式会社トーテックのご紹介
「電気工事を通じて社会に貢献する」をポリシーに電気のある「当たり前の日常」を支えている。電気工事と電気通信工事の技術を通じて地域社会への貢献、都市のインフラを支えることを使命としている。
社名:株式会社トーテック
本社:東京都足立区梅島2-10-15
URL : https://to-tec.co.jp/
(電気と工事 2024年10月号に掲載されたものの転載)