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写真台帳作成を効率化、全案件の情報把握が可能になり工期遅延も減少

株式会社野本電設工業 様

従業員規模 21〜50名
利用機能
課題
  • 写真台帳システムを導入していたが活用度合いにばらつきがあり、社員同士でサポートし合えない状態
  • 資料をすべて紙に印刷して書架に保管していたが、出先から情報が確認できず、対応の遅れが発生
  • 現場の進捗状況を社員間で共有できておらず、工程の遅れに気づけないことで工事遅延が発生
効果
  • ANDPADの黒板機能を活用し、資料作成の工数が25%削減
  • 資料はANDPADにアップして一元管理。印刷・保管の手間がなくなり、お客様への対応もスピードアップ
  • ANDPADの横断マイルストーンを活用して全案件の進捗を管理。全体的な工期遅延が30%減少

株式会社野本電設工業のご紹介

茨城県古河市の本社を拠点に、総合電気設備工事、空調設備工事、電気機器の販売、東京電力の外線引込工事委託、土木設備工事などを手がける株式会社野本電設工業様。倉庫や工場、学校、マンションなどの各種設備工事から住宅のコンセント取り付けまで、民間工事を中心に幅広い案件に対応している。「地域密着」をスローガンに掲げる同社の強みは、お客様から連絡があった際には迅速に駆けつけ、困り事の解決に臨む姿勢だ。その誠実な取り組みが信頼となり、現在では茨城県内トップクラスの売上規模と従業員数を誇る設備工事会社へと成長している。

同社は、写真台帳作成や紙での書類管理、社員間での情報共有における課題を解決するために、ANDPADの導入を決定した。今回は、株式会社野本電設工業 工事部 部長 谷島 滋様に、導入前の課題や導入後の変化についてお話を伺った。

働き方改革を進めるため、情報管理ソフトの統一化を図る

同社がANDPADを導入したのは2022年。建設業の労働時間上限規制が適用される2024年を前に、社内の情報管理ソフトを一本化し、働き方改革を進めたいとの思いがあったという。まずは、ANDPAD導入前に抱えていた課題について伺った。

まずは、写真台帳・資料作成にかかる煩雑な作業である。同社は、竣工時の完成図や取扱説明書などをファイルにまとめ、竣工図書として書架に格納していたという。資料作成に利用する写真台帳作成システムはすでに導入していたが、「社員によって活用度合いにばらつきがあった」と谷島様は話す。

「写真台帳システムは導入していたのですが、表計算ソフトを使って簡単な写真台帳を作成している人もいて、利用するソフトを統一できていませんでした。そのため案件が集中している担当者をサポートしたくても、ソフトの操作方法がわからず手助けできない状態になっていました。システムを利用している社員もいましたが、作業に時間がかかっており業務効率化につながっていませんでした。」

同社は、こうして時間をかけて作成した竣工図書をすべて紙に印刷し、ファイリングして書架に保管していた。そのため出先からは情報が確認できず、対応の遅れが発生していたという。

「地域密着で事業を展開しているため、お問い合わせには当日中に応対をするのが理想です。ただ、一度会社に戻らないと資料が確認できない状態だったので、対応が遅くなることはありました。竣工図書は案件ごとに目次を作って整理をしていましたが、膨大な保管資料から、欲しい情報を探し出すのは大変でした。」

また、谷島様は、「各現場の管理が属人化していたことも問題だった」と語る。

「以前は、個々の担当者が現場の進捗状況を管理しており、社員間で情報を共有できていませんでした。各案件のおおよそのスケジュールは立てていましたが、状況が分からないため、工事開始日あたりでのフォローができにくかったり、検査や申請関連の遅れに気づけなかったりするケースもありました。社内での業務に支障をきたしたり、弊社の工事遅延が原因で後工程の工事を担当する他業種の方々にご迷惑をかける事態も発生していました。」

資料作成時間が月25%削減、社員同士でサポートし合える体制に

「写真整理・写真台帳作成の効率化」「紙ベースでの資料保管からの脱却」「全案件の進捗状況把握」を実現するために、同社はANDPADの運用をスタートした。では、ANDPAD導入後の変化について、この3つのポイントに沿って見ていこう。

まずは、写真整理・写真台帳作成の効率化だ。同社は現在、黒板写真の撮影・整理、写真台帳作成にANDPADの黒板機能を活用。現場に入る際の事前準備として、ANDPAD黒板内に工種などを複数設定しておき、現場で黒板を書く手間を省いてスムーズに撮影・保存ができるようにしている。

また、ANDPADの黒板機能と図面機能を連動させている点も特徴的だ。同社は、図面上に記録ピンを立てることで、該当箇所の「施工前・施工中・施工後」の撮り忘れがないように工夫をしている。保存した写真は電子黒板・ピンごとに自動整理されるため、そこから必要なものだけを選択すれば写真台帳が作成できるフローだ。では運用開始後、どのような成果が生まれたのか、谷島様に伺った。

「これまで各担当者でバラバラだった写真台帳システムをANDPADに統一したことで、作業効率は以前より格段によくなりました。運用開始から数ヶ月ではありますが、1人あたり月平均20時間かかっていた資料作成の工数が25%削減され、約15時間になりました。」

図面や写真をはじめ、取扱説明書などの資料もANDPADにアップし、一元管理するようになったことで、資料を印刷したり、書架に保管したりする手間も削減された。紙ベースでの資料保管から脱却した結果、お客様からの問い合わせにもスピーディに対応できるようになったという。

「タブレットやスマホから情報が検索できるのは非常に便利ですね。出先から事務所に戻らずに、直接お客様の問い合わせにお応えできるので対応がスムーズになりました。現場で問題が発生し、担当者が対応できない場合でも、該当の現場情報を検索すれば状況が把握できるので、他の担当が代わりに対応することも可能になりました。」

工期遅れ現場件数が30%削減、検査にもANDPADを活用

案件情報の把握には、営業担当・積算担当・工事担当全員でANDPADを用いた引き継ぎルールを徹底。営業が見積もりを依頼された時点でANDPADに案件を登録することで、今後入ってくる工事の内容や営業活動の途中経過が把握できるようになり、進行中の工事案件との調整や営業判断が容易になったという。

また、契約後に工事担当が引き継いでからは、ANDPADの横断マイルストーンを活用している。発注や検査、申請、竣工などの予定日を設定しておけば、予定日前に事前通知が行くため担当者の抜け漏れも防げているという。

「横断マイルストーンは、業務をする上で大いに助かっています。通知が来た案件を見に行けば、工事が予定通り進んでいるのか、あるいは問題が起きているのかが分かるので、管理者が担当者に都度進捗を確認する手間がなくなりました。私は管理職として横断マイルストーンを利用して、全案件の進捗をこまめに確認するようにしています。結果として、全体的な工期遅延が30%減少しています。」

さらに同社では、検査でもANDPADを活用中だ。工程内検査では、ANDPAD図面上に是正箇所をピン留めして表示しておくことで、確認や写真の撮影漏れを防いでいる。

また、自主検査もスムーズに行えるように、現場の場所や検査日程、現場特有の情報などを案件概要で確認しておき、必要があればオフィスで情報入力を済ませてから向かうという。また、ここでも図面機能を活用して、気になる箇所にあらかじめピン留めをしておき、現地で入念に検査できるように工夫している。

「気になる箇所にあらかじめ印を付けることで、現場で迷うことなく丁寧な検査ができています。紙の図面だと雨の日は濡れて大変だったのですが、タブレットで作業できるようになり助かっています。以前は安全パトロールを行う際にも、紙で現場のチェックやサインをもらい提出していましたが、今はANDPADの承認機能を使用し、タブレットで回覧してチェックを行っています。ANDPADを活用することでペーパーレス化も進んでいます。」

上図は、ANDPAD図面の画面サンプル。図面の「依頼」ボタンを押すと、チェックが必要な箇所を事前入力可能(上記赤の数字の箇所)。また、緑の箇所のように図面に現場で撮影した写真をピン留めすることもできる。※赤の囲みでは、撮影写真にズームアップした画像を併せて掲載。

粗利率の改善に向け、デジタル化を推進

社員全員がANDPADを利用し、業務効率化・品質向上に大いに役立てている同社。だが、最初は導入に対する反対意見もあったという。

「当初は、ANDPADに抵抗を感じる社員もいましたが、アンドパッド担当者の柔軟なフォローによって徐々に利用が浸透していきました。現在では、大半の社員がANDPADを利用しています。全体会議や時間変更などの社内連絡も、以前はメールやメッセンジャーアプリを利用していましたが、今はANDPADチャットに集約しています。情報を発信した時は、リアクションが必要な『OK』ボタンを押すように通知をして、従業員が閲覧しているかどうかもチェックしています。」

最後に、今後の展望について谷島様に伺った。

「社内のメンバーがANDPADの利用に慣れてきたら、在庫管理システムの導入も検討予定です。粗利率改善のために、材料を扱っている協力会社さんたちと大きな輪を作って、適正な在庫状況を保てるようなシステムを構築したいです。また、各社それぞれに合う柔軟なサポートをしてくれるアンドパッドであれば、今後予想されるCCUS(建設キャリアアップシステム)などの課題にも対応できる環境を構築してくれると期待しています。」

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