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成長し続ける工務店の“未来への投資” ANDPADで加速する現場・社内のDX

株式会社丸尾建築 様

従業員規模 21〜50名
利用機能
課題
  • 施工管理システムを入れていたが、協力会社に利用を徹底できなかった
  • 発注業務は紙で対応していたが、膨大な量の請求書を転記する作業が発生
  • 売上や実行予算などのデータは、二度手間・三度手間の情報入力が当たり前の状態
効果
  • 全物件で『全体工程表』を作成したところANDPADが協力会社に浸透。個別連絡が不要に
  • 約9割の協力会社が電子取引に対応。発注業務の手間とミスを削減
  • すべての情報を一元管理。入力の二度手間や間違いを防ぐだけでなく、いつでも誰でも情報にアクセスできるように

丸尾建築のご紹介

兵庫県南西部で「安心の建築会社」として高い認知度、満足度を誇る丸尾建築(揖保郡太子町)。『かかわる人々の幸せな人生に貢献する』ためにホスピタリティ、現場美化、保育士採用と日頃から自社への“新しい風”を吹き込みながら、資材ショックや職人不足などの社会・業界の変化にびくともしない中身が詰まった会社になるための“経営の筋トレ”を欠かさない。結果として、ウッドショックや資材高騰の最中でも右肩上がりに成長、2016年に35棟だった年間新築受注は2022年に60棟まで伸長した。

そんな同社は昨年、新しい挑戦として自社のDXを実現すべく「ANDPAD」を導入した。現在の使い方、導入後の変化について、社長の丸尾幸司さん、営業設計部部長の大橋宏樹さん、工務部部長の栗岡優さん、総務部課長の井上慎太郎さんに話を聞いた。

 

丸尾建築を訪ねた人はきっと驚くはずだ。来場者の心に残るおもてなしの連続で、同社のことが一瞬で好きになる仕掛けが散りばめられている。しかし、このホスピタリティだけが丸尾建築の強みではなく、デザイン、構造、断熱、遮熱、空気、現場美化、アフターなど「全部をちゃんとやり切る力」こそが同社の強み。丸尾社長は「攻撃力100の武器はつくれなくても、攻撃力10の武器をたくさん持ち、磨き続けることで100にも150にもなることができる」と話す。

「全部をちゃんとやり切る」姿勢は、契約や紹介数にもはっきりと現れており、この4年間で新築は年25棟増え、紹介率は5割にものぼる。

基幹システムとしてANDPADを導入

新しいことに挑みながら、同社の現場・社内DXを一気に推し進めたのは、昨年導入したANDPADの存在が大きいという。それまで、受発注や原価管理に関する業務の多くは紙ベースで行っており、現場管理に関しては以前から工務店に特化した施工管理システムを入れてはいたものの一部機能の利用にとどまってしまっていた。

そこで、丸尾社長はANDPADの導入に当たっては、社員が使うツールだからこそ、社員自らが機能やメリットを理解し、将来性を見越して「使いたい」と声を挙げるまでは動かないと決めていたそう。そこで、営業設計の大橋さん、工務の栗岡さん、総務の井上さんがチームを組んでアンドパッドの担当者と協議を重ねていった。

「施工管理」「受発注」「引合粗利管理」の機能を一括導入し、顧客情報から経営分析に必要な情報まですべてを一元管理する基幹システムとして使えるようになれば、業務が格段に楽になると判断して丸尾社長に進言。運用方針を固め、約半年の調整を経て2022年から運用を開始した。

全体工程表の活用で協力会社への個別連絡が不要に

「施工管理」を使い始めて大きく変わったのは、協力会社・職人の現場入りだという。「従来は表計算ソフトで作成した工程表をメールやアプリで送付し、施工予定を個別にアナウンスしていました。現在では全物件で『全体工程表』を作成し、地図や図面とともにANDPADで共有することをルール化したところ、協力会社それぞれが自分の工種の日程を把握して事前に準備・段取りをしてくれるようになり、現場入り・引き継ぎがかなりスムーズになりました」(栗岡さん)。

従来使っていた施工管理システムでは、協力会社に利用を徹底できないことがネックとなっていたが、仕事の取引・支払いに関わる「受発注」と「引合粗利管理」を一括導入し、協力会社もANDPADを使わざるを得ない状況をあえてつくったことで、この課題も解消できた。

現場でANDPADを操作する栗岡さん。工程表、図面等の共有で協力会社・職人との段取りがスムーズに

発注関連業務の手間とミスを削減

同社は長年、発注関連業務を紙とアナログで行ってきた。一番大変なのは、送られてきた請求書を転記する作業。新築だけで20~30現場、新築以外の雑工事で大小40~50現場が常に動いており、毎月1億3000~4000万円分の紙の請求書を処理していた。金額間違いや二重請求、つけ忘れがないかを手作業で厳重にチェックし、間違いがあれば協力会社に問い合わせるなど、神経を使う作業が多い。「こうした業務に加え、後で見返す手間、保管場所の確保、今後ペーパーレスでのやり取りが増えることを考えると、電子化は避けては通れない道。電子帳簿保存法に確実に対応できる『タイムスタンプ』を付与できる点も、ANDPAD受発注を選んでよかったことのひとつです」(井上さん)。

現時点ですでに約9割の協力会社が電子取引に対応。「ANDPADをどう使えば、協力会社に迷惑をかけることなく適法性と正確性、業務の効率化を同時に実現できるか。その最短コースを見つけるのも私の仕事だと思っています」と井上さんは話す。

現場データを一元管理することのメリット

営業、売上、実行予算、入金などを管理する「引合粗利管理」への期待も大きいという。従来は、情報入力の二度手間・三度手間は当たり前で、共有や引き継ぎが思うようにいかない、管理者が情報を生かし切れないという課題があった。「基幹システムである引合粗利管理機能の良さは、顧客の発見から引渡し後の対応履歴まで、すべての情報を一元管理して入力の二度手間や間違いを防ぐだけでなく、画面を開けばいつでも誰でも情報にアクセスできる点。使い始めて4カ月の変化としては、少ない人手で業務が回せる、リアルタイムで情報が見られる、管理者の手間が省ける、社内外の関係者を巻き込んでの現場効率化などがあり、いい方向に進んでいる感触しかありません」(大橋さん)。

目下の目標は、部門間を跨いでANDPAD上に集まるデータをリアルタイムに可視化、分析して各業務の遅延がいつ・なぜ発生したのか、またその原因を見える化して改善策を見つけたいという。ここには、現在まさに進めているANDPADのデータ分析基盤サービスへの期待が大きい。さらにその先には自社の業務全体がANDPAD上に集約される未来を目指している。

中身がしっかり詰まった「価値」を提供する筋肉質な会社であり続けるために

丸尾社長は、この短期間で社内・現場DXが形になりつつあるのは、3人の努力はもちろんのこと、アンドパッドによる手厚いサポートによる伴走が大きいと話す。「最初は時間も労力もかかりますが、ANDPADは先の負担を減らすための“未来への投資”。もし導入していなかったらどうなっていただろうと振り返る日が必ず来ると思う。年30~40棟やっている地場の工務店さんにもぜひ基幹システムとしてのANDPAD利用をおすすめします」。

今後、丸尾建築はどんな未来を目指しているのか。「理念の『かかわる人々の幸せな人生に貢献する』を地で行く“四方よし”の会社を目指し続ければ自然といい人が集まり、選ばれ、棟数が増えていく。そのためには、資材ショックや職人不足などの社会・業界の変化にびくともしない中身が詰まった“筋肉質”な会社でありたい。そうした意味では、ANDPAD導入はその“筋トレ”の1つであり、業務の時短や効率化を図るだけでなく、社内のお金の動きをタイムリーに掴むことで次の筋肉となる戦略や社員教育に有意義な投資を支える存在でもあるんです」と丸尾社長は力を込める。

※本記事は2023年5月30日発行「新建ハウジング」において掲載された記事の転載となります。

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