スプレッドシートは、表計算ツールです。この記事では、リアルタイムで正確な工事状況を把握し、効率的な業務をしたい方に向けて、スプレッドシートを使って、工程表を作る方法を解説します。スプレッドシートを使って工程表を作るメリットや、注意点についても解説しているので、参考にしてください。
工程表の全体像を把握したい場合は、こちらの記事をご覧ください。
関連記事:効率的な現場管理のための工程表とは?役割や種類、効果的な作り方などを徹底解説
工程表も作れるスプレッドシートとは
スプレッドシートとは、Googleが提供している表計算ソフトで、計算や分析の手間を省くことに役立ちます。ダウンロード・インストールはしなくても、Googleアカウントを取得すれば誰でも利用でき、Excelを使った経験があれば、問題なく使いこなせるツールです。
Excelとの大きな違いは、オンライン上で保存されることです。Excelは設定しないと自動で保存されませんが、スプレッドシートなら自動保存機能が最初から備わっています。パソコンやスマートフォンでも使えるので、共有しやすく便利です。
スプレッドシートで工程表を作るメリット5つ
スプレッドシートを使って工程表を作るメリットはあるのでしょうか。ここでは、代表的なメリットを5つ解説します。
1. コストがかからない
スプレッドシートで工程表を作る最大のメリットは、コストがかからないことです。使える容量が大きいので、基本的には無料のプランで問題ありません。Googleアカウントさえあれば、複数人でも追加コストなしで使えます。
2. 他ユーザーと共有しやすい
基本的にスプレットシートは、ブラウザを使用して管理するので、他ユーザーとの共有が簡単です。工程表を作った際に生成されるURLをメンバーに送付すれば、プロジェクトのタスクや進捗状況などを共有できます。
3. 自動保存機能が便利
スプレッドシートには、自動保存機能が標準設定されています。内容を変更する度に自動的に保存されるので、手動で上書き保存をする手間がかかりません。定期的にバックアップもされるので、停電やパソコンのフリーズといったトラブルが起きた際にも、過去の状態に戻せて便利です。
4. 操作の難易度が低い
スプレッドシートで工程表を作る作業は難易度が低く、Excelと同じように操作すれば問題ありません。操作の自由度が高く、効率的かつ使いやすい工程表が簡単に作れます。管理も簡単にできるため、Excelからスプレッドシートに移行する企業も増えています。
5. 場所を選ばず利用できる
スプレッドシートはブラウザを使って保存します。オンライン上にデータが保管されるため、ネット環境さえあればアクセス可能です。ノートパソコンだけでなく、スマートフォン・タブレットでも確認や編集ができるため、現場や外出先でも進捗管理が可能になります。業務の効率化や、残業を軽減する効果が期待できるでしょう。
スプレッドシートで工程表を作るデメリット3つ
便利なスプレッドシートですが、もちろんデメリットも存在します。ここでは、デメリットを3つに絞って解説します。
1. 誤操作や誤入力をしてしまう可能性がある
同時に多くの人が編集できるスプレッドシートは、誤操作のリスクが高いです。未完了の作業を完了に変更したり、担当ではないスプレッドシートに書き込んだりする誤入力が見られます。編集できるユーザーを減らすと非効率的になるため、使う個人で気をつける必要があるでしょう。
2. スマートフォンでは見にくい
スプレッドシートは、ネット環境があればどこでも使える点がメリットですが、小さな画面のデバイスでは見にくいです。パソコンの画面に最適化されているため、スマートフォンでは操作が難しく、操作や閲覧時にストレスを感じる可能性があります。
3. 更新する手間や時間が必要になる
スプレッドシートの工程表は、頻繁に更新するものです。作業に遅れがあった場合、未完了のタスクを他のメンバーに振り分けたり、開始・終了日を変更したりする作業が必要になります。工程表の更新が頻発する場合、タスク管理ツールを導入することで、業務の効率化につながる可能性が高まります。
スプレッドシートで工程表を作る方法
スプレッドシートで工程表を作る方法は3種類あります。それぞれの方法や手順について解説します。
工程表をテンプレートで作成する
工程表を簡単に作成したい場合、テンプレートの使用がおすすめです。まずは、スプレッドシートの画面を開き、上部にある「テンプレートギャラリー」をクリックします。テンプレートが表示されたらスクロールし、プロジェクト管理内の「ガントチャート」を選択しましょう。
テンプレートが出たら、タイトルや項目名などを自社で使いやすいように変更・入力すれば完成です。テンプレート内の不要な項目は削除し、自由にカスタムしましょう。現場を並行して管理したい人には、テンプレートの「タイムライン」も向いています。
工程表をタイムラインビューで作成する
法人向けのGoogle Workspaceのユーザーのみが利用できる「タイムラインビュー」機能を使うと、簡易的な工程表が簡単に作成できます。まず、タイムラインビューを作成するには、スプレッドシート画面のメニューから「挿入」をクリックします。
タイムラインを開いた後に「データ範囲」を選択し、「OK」をクリックすると自動的に工程表が作成される仕様です。スプレッドシート上で、タスクの開始・終了日や担当者などが記入できるため、プロジェクトの情報管理が分かりやすくなります。
工程表を1から自分で作成する
1から自分で工程表を作る場合、時間は必要になりますが、自社に合わせた独自の工程表が作成できる点がメリットです。まずは、スプレッドシートを開き、新規作成を選択します。空白のシートが表示されたら、表を作りましょう。罫線を入れる方法は、囲みたい範囲を選択したまま上部の「枠線」をクリックします。枠線の種類を選べば、表の完成です。
表には、作業名や開始・終了日など、使いやすい順に項目を入力します。該当する作業の開始・終了日と日付が重なる箇所は、塗りつぶしボタンで塗りつぶすことで、進捗管理が分かりやすくなります。
工程表が見やすくなるアレンジ
工程表が見やすくなるアレンジ方法を2つ解説します。どちらも簡単にできるので、作成時の参考にしてください。
セルの色を変えて見やすくする
スプレッドシートで使用するテンプレートのセルの色は、あらかじめ設定されています。セルの色を自分好みに変更することで、工程表がさらに分かりやすく使いやすい仕上がりになる方法です。セルは、「表示形式」をクリック後、「条件付き書式」を選択することで簡単に色を変えられます。
カレンダー表示機能で入力ミスを防ぐ
スプレッドシート上での日付入力作業が面倒な人には、カレンダー表示機能がおすすめです。カレンダーから日付を選択するだけなので、手入力の面倒さを軽減するだけでなく、入力ミスの防止にもつながります。
カレンダー表示機能を設定する方法は、「データ」を選択したら「データの入力規制」をクリックします。「セルの範囲」でカレンダーを表示したいセルを入力し、「条件」には日付(有効な日付)と設定しましょう。保存をすると、適応されます。
工程表を作成したら共有する
工程表の作成が完了したら、ファイルを共有することで、他ユーザーも閲覧や編集ができるようになります。ファイルの共有方法は、スプレッドシートの右上にある「設定」からアクセス共有をクリックします。
次に、「一般的なアクセス」から、ユーザーを「閲覧者」「閲覧者(コメント可)」「編集者」のいずれかに設定しましょう。選択後、「設定」から共有とエクスポートを選択し、URLをコピーして共有相手に送れば完了です。
スプレッドシートで工程表を作る注意点
スプレッドシートの工程表は便利ですが、作成や使用時の注意点があります。注意点をよく確認しておきましょう。
注意点1. 情報漏洩
スプレッドシートの魅力は大人数で共有できる点ですが、共有する人数が多い場合、情報漏洩のリスクが高まります。閲覧権限は細かく慎重に設定し、セキュリティ対策まで考慮して使いましょう。
注意点2. タスク漏れ
スプレッドシートには、タスク終了期日に通知する機能はありません。そのため、スプレッドシートの工程表を確認していない場合、タスク漏れに気付けない可能性があります。進捗状況に悪影響を与えるタスク漏れを防ぐために、終了期日に近づくと通知されるプロジェクト管理ツールの導入も検討するとよいでしょう。
注意点3. 知識不足
スプレッドシートで工程表を作成する難易度は低めですが、パソコンや関数の知識は必要です。知識がある人員が限られていると、その従業員に業務が集中してしまいます。担当者が退職や休職した場合、工程表の更新や作成ができず、業務が回らなくなる可能性もあります。未然に防ぐためにも、事前にマニュアルを作っておくと安心です。
まとめ
スプレッドシートを使用した工程表は、簡単な作業で作成できる点が魅力です。アレンジ方法を活用し、使いやすくカスタマイズすることで、目的に合わせた工程表が作成できます。工程表の管理が楽になるプロジェクト管理ツールと合わせて使うのもおすすめです。
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ANDPAD(アンドパッド)には、工程表機能があります。エクセル(Excel)やスプレッドシートで工程表を作成する場合、多くの時間がかかってしまいます。ANDPAD工程表には、テンプレート機能があるため誰でも簡単に工程表を作成することができます。現場からスマホひとつで工程表の修正・共有がリアルタイムでできるため、工期遅れや手戻りを事前に防ぐことができます。
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