東急リバブル株式会社のご紹介
東急グループの一員として、不動産流通に特化した事業を展開する東急リバブル株式会社様。
「お客様から選ばれ続ける企業」をスローガンに不動産売買や賃貸仲介、新築物件の販売受託や法人向けの不動産ソリューションビジネスを展開している。
東急リバブル株式会社様では自社ブランド「Lideas(リディアス)」をはじめとして、首都圏や関東地方で購入した中古マンションの部分リフォームからフルリノベーションまでを手掛け、独自に設定した安心基準を満たした物件のみを住居用として販売している。
今回お話を伺ったのは、流通事業本部事業開発部事業推進課の課長 井上様と佐藤様。東急リバブル様では実際の施工に関して18社ほどの施工会社と提携し施工を依頼している。お二人はそれぞれの現場の業者と連携し、工事管理を行う部門である。
今回はお二人にANDPAD導入に至る経緯や導入後の変化、ツール浸透のために工夫された点についてお伺いした。
物件数が増加する中、少ない人数で対応するために生産性向上が必須だった
東急リバブル様では自社で購入した中古マンションのリフォーム、リノベーションを管理する工事管理担当者が3名と、少ない人員で多くの物件を管理しているという。
「おかげさまで売上が年々右肩上がりで物件数も増加していましたが、このまま少ない人数で増えていく物件をどのように管理していくのかという課題が徐々に顕在化してきました。常時進行中の物件が20~30件ほどある中で、全ての物件を把握するのはなかなか難しい上に、工事管理だけでなく、顧客満足度を向上させるために物件の仕様決めや物件の販売促進をする企画開発など同時並行で行わなければならず、生産性の向上が不可欠でした。」と語る佐藤様。
自社で購入した物件をリフォームする際に、予算や工程の管理を自社で行い、実際の施工管理は施工業者の現場監督に依頼している。とはいえ、社内のリフォーム工事管理部門でも物件のチェックが必要で、3名で全ての物件に足を運ぶのは現実的に難しかったという。
こうした中、出会ったのがANDPADだった。
「ANDPADの営業担当の方に会社に来てもらうタイミングで、実際に施工をお願いしている協力業者さんに同席していただきました。システムについて話を聞いてもらい、運用の可否を判断してもらいました。私たちは施工していただいている業者さんと対等な関係を築いていきたいという想いがあるので、その業者さんがしっかりと活用して効率化できるのかということに重きをおいていました。」と佐藤様。
協力業者の方からも問題なく使えると判断できた上に、ANDPADが施工管理アプリでシェアNo.1だという実績にも信頼を寄せていただきスムーズに導入が決まった。
事業開発部 事業推進課 佐藤様
関係各所がANDPADを見れば案件の状況が把握できるようになった
導入当初は一部の施工業者から利用を開始して、徐々に利用する業者の数を増やしてきたという。
実際に社内や施工会社の職人レベルまで浸透させるのは苦労すると予想していたと語る井上様。
「現場の職人さんや施工業者の現場監督の中には未だにガラケーを使っている人が多くいました。使ったら便利だと頭ではわかっていながら、使い方が分からないと言って使いたがらないのでは、と正直懸念もしていました。」
そこで、半年に一度のスパンで施工業者に対し、説明会を開催。ANDPADの使い方が上手な会社を例として共有し、どのような使い方をすると便利になるのか具体的に説明し、ANDPADを導入することで生じるメリットを業者へ伝えるように心がけたという。
「ANDPADを使ってもらえるよう、意識付けに力を注ぐために、当初はあまり難しいことをせず、『スマホで写真を撮ってチャットにあげるだけで報告が完了する』というレベルから始めました。資料・写真・チャットの3機能のみの活用に絞り、シンプルな機能でまずは慣れてもらうように取り組んでいました。」
また、佐藤様自身も社内で掲げる個人目標の1つにANDPADの導入浸透を設定したという。
「ANDPADを浸透させるという個人目標を達成するために、どうしたら活用してもらえるのかよく考えていました。普段からできるだけこまめに協力業者さんに対し、意識してANDPADを活用のメリットを伝えるようにしていましたね。」
ANDPADには工事管理部門と施工業者だけでなく、付帯検査などを請け負っている検査会社や社内の営業担当者も招待して積極的に活用しているという。
「検査会社から検査の報告が上がったら、物件を下見してプラン図をANDPADのチャットにアップします。これで物件の案件が立ち上がることになり、工事見積の作成依頼や物件写真の管理など一元的に管理できています。こうした情報をANDPADに格納しておくだけで社内の工事管理部門や施工業者だけでなく、招待されている営業担当や検査会社の方も現場の状況が把握できるのでやり取りがだいぶ楽になっています。」と佐藤様は語る。
今後は全国的な展開を目指しさらなる生産性向上を図る
佐藤様は当初、施工業者への浸透に関しては不安を抱いていたが、想像以上にスムーズに導入することができたという。「運用が軌道に乗るとメールでの連絡頻度がぐっと減りましたね。業者さんにチャットで連絡すると既読マークがすぐ付き、即座に返信してもらえている様子から、比較的反発無くスムーズに取り入れられていると大いに実感しています。こうやって浸透すると、職人さんが現場で取った写真をその場でアップしてくれて、チャットで手軽に連絡していただけるので、工事の進捗状況がリアルタイムに把握できるようになっています。今は情報の見える化が進んだことで煩雑となっていた細かいやり取りが削減されて進捗管理が楽になりましたね。」
現在、首都圏の案件を中心にANDPADを活用しているが、今後は地方の案件でも活用の幅を広げていきたいと考えているという。
「ANDPADのようなシステムは、遠隔地での工事管理において最も効果を発揮すると思っています。現在は、地方の現場に足を運ぶことができない為、工事管理の担当者ではなく地方の営業担当者が進捗管理をしています。しかし、ANDPADがあれば現場管理の担当者が首都圏に居ながら地方の現場や施工業者などと手軽にやり取りして現場を把握することが可能なので、地方の営業担当者の負担を減らして生産性を向上させることができると考えています。」と井上様は語る。
ANDPADを初めとして様々なツールを駆使しながら業務生産性向上に取り組んで行きたいという佐藤様。「様々なITツールを活用していくことで業務効率化が進んでいると感じています。今後もこうした取り組みを続けていくほかに、ANDPAD上にあるデータや見積データを集計、分析していくことで、更なる効率化を進めていきたいと思っています。」
コロナ禍以前から東急リバブル様ではリモートワークを導入していたため、それほど混乱なくリモートでの業務へスムーズに移行できたというが、今後の現場管理については課題があるという。
「より現場に行く回数を減らさざるを得ない現状なので、どう物件を管理していくかが今後の課題です。ANDPADを積極的に活用しながら、施工業者とコミュニケーションをしっかり取って信頼関係を高め合い、いかに現場を安心して任せられる仲間を増やすかが大事になってきますね。」と佐藤様は語った。
現在、コロナ禍で落ち込むと思われていた不動産売買のマーケットは意外にも活発だという。それに応じ、今後買取数はさらに上昇、それに伴うリフォーム工事も増加が見込まれるという。ANDPADを初めIT活用し、急速な環境変化にも対応できる体制を整えた東急リバブル様の今後にさらに注目だ。