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常時20~30現場を抱える中で全現場の見える化、人件費削減や印刷費の大幅な削減・安全管理の向上に成功

株式会社リアライズ 様

従業員規模 21〜50名
利用機能
課題
  • 会社の成長に伴い業務課題が発生
  • 膨大な量の写真整理に手間がかかっていた
  • 官公庁への報告書等の作成・管理に時間がかかっていた
効果
  • 現場のさらなる業務改善と、経営改善にもチャレンジ
  • 全現場をリアルタイムで把握できるため、業務効率化に貢献
  • 安全管理の向上や時間、人員ロスの改善に繋がっている

クラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD」の活用で現場では、どのような変化がもたされるのか。「全現場をリアルタイムで把握できるため、安全管理の向上や時間、人員ロスの改善に繋がっている」というアスベスト対策工事をメインに事業展開する株式会社リアライズを取材した。

会社の成長に伴い業務課題が発生

有害物質の対策工事が主力で、躯体解体と比べて工事件数が圧倒的に多く、工事の規模・態様も様々で、常時20~30現場が動いている。作業的にもほとんど人手に頼らざるを得ず、一現場当たり4,5人以上で従事しているが、小現場だと2,3人で、大規模だと百数十人で1年半に渡って施工する現場もあった。平均で見ても、連日、各現場で計200人ほどの作業員が業務に就いている。アスベストを始め有害物質対策の工事なので、現場の大小を問わず、官公庁や発注者・元請業者等に提出する届出書や書類作成も工事前・後でそれぞれ膨大な量となる。1日で実施工が終了する現場でもその事務負担が変わらない。現場進捗を把握するための写真等も多数の現場の膨大な数を管理・保管しなければならず、建設業の中でも群を抜いて書類の多い職種に該当する。会社の規模が拡大し成長するにつれて、全社的な各現場の労務・施工管理や円滑な書類作成・保管に限界が出始めてきた。各現場の業務進捗や作業状況を常時管理できなくなると、作業員の体調管理、作業の安全性、工事の精度や遅延の有無等の把握が困難になる。書類・写真類と実施工の整合性の確認も行き違いや誤りの生じるおそれが出てくる。
現在は全国各地の現場で工事業務等に従事しており、それら業務を一括管理し、現場間の情報も共有できるネットワークシステムの構築が課題になっていた。

ANDPAD導入後の、現場の変化と成果

従来の紙ベースの報告書作成だと、一現場ごとに、50~60頁でファイリングされる冊子を着工前と着工後に6~7冊作成し、官公庁や発注者・元請業者等に配布していた。それがANDPAD を導入することで、頁数が大幅に削減された。追加や修正等が出た場合、紙だと作成資料のそれぞれに訂正や差し込みを行うが、必ず記載漏れや挿入漏れが出てくる。訂正等が複数回に及ぶと尚更だが、ANDPADはクラウド上で情報が一元化され、訂正部分を更新すれば、情報が最新化されるため抜け漏れがなくなり、作業負担が著しく軽減された。工程表等も同様で、最新の変更情報に更新されると、古い情報を見ることが無くなる。逆に残すべき記録はずっと残せるため、必要な時に容易に取り出せる。膨大な紙の記録情報を倉庫に保存する量も激減する。約1年間で4t車2台分のボリュームだった保存書類の量を半分に減らすことができた。現場で働く人も、日々の報告や翌日に携帯・提出等しなければならない書類を受け取るために、会社へ戻る必要がなくなった。スマホのANDPADアプリから対応できるので、そのまま直帰・直行で業務に就くことができ、労力や時間も大幅に軽減された。毎日、一人分の人件費が掛からなくなったと実感している。

写真データは官公庁への提出義務もある重要な事項で、現場ごとに撮影されたものがそのまま格納されていくので、改めて整理し直す手間がなくなった。必要な時にいつでもデータを出し入れでき、その都度、探し出す必要もない。以前は写真データの保存・管理を外部に委託していたが、その必要が無くなった。
また、以前は現場と会社間の業務報告や相談・連絡事項は、おもに無料のメッセージアプリを通じて行ってきたが、それだと一つの現場と会社間のやり取りにとどまり、各作業員は自分の現場仕事のみに注力していた。それが、ANDPADでは全現場の情報を一括して見れるようになり、他現場についても、良い所や課題点の「気づき」が出てきて、各現場間で長所を取り入れあい、相互に支えあう形ができてきている。

安全管理面の効果も大きい。例えば、病欠など交通事故等に遭って出勤が遅れたなど、その日の各作業員の出勤・勤務状況や体調面をリアルタイムで管理できる。社内では営業部が中心になって、各現場の安全パトロールを実施しているが、 巡回結果も写真を添付してアップロードできるので、好事例はもちろん、小さなミスや物損等の反省・課題点も情報共有が可能になる。全社の情報が整理された状態で集まるので、各現場で作業員がどのような仕事をしているか、営業もどれだけ頑張って仕事を受注してきているかを互いに分かるようになってくるので、理解と励みにつながる。業務の効率化だけでなく、目に見えないプラス効果も非常に大きい。労力・時間・コストの軽減分を別の取り組みや事業投資に向けることが可能になる。

元請や協力会社との連携について

ANDPADの導入効果を高めるには、元請や協力会社にも参加してもらうことが大切で、杉本社長自ら彼らを集めて説明会も開き、各社(者)に、『業務を減らす取り組み』という点を強調し、理解を求めていった。様々な質問等が寄せられたが、今では取引のある多くの元請・協力会社がANDPADを活用している。

今後の展望

過去の全ての現場実績の情報が蓄積されてきているため、 今後の新たな受注案件に対して、自動で工期、人工(にんく) 数を自動で割り出し、実際の工事が始まると、今度は日々の業務・進捗を自動確認し、例えば、人工数を増やさないと工期に遅れが出てくる時は、当該日や追加人工数を事前に知らせてくれるなど、新たな開発に期待している。また、収支情報の変化も逐次確認できるようになると業務に役立つ。例えば、工期の遅れや資材調達費の高騰など収支に影響を及ぼす状況が出てきたら、速やかに改善・対応に乗り出すことができる。今後は、現場のさらなる業務改善と、経営改善にもチャレンジしていく。

会社概要

平成21年設立の株式会社リアライズは、業法上は建設業の中でも解体工事業に該当するが、通常の建物を滅失させる解体工事とは異なり、構造物に付着している等の有害物質を事前調査・除去・撤去・無害化させる環境対策工事が主力だ。特殊性・専門性が高く、解体工事業者からの請負が多い。現在は全体の90%がアスベスト関連で、その他、ダイオキシン類や鉛等の有害物質全般を対象としている。吹付けアスベスト粉じん飛散防止処理技術「Re-Zero工法」で、建設技術審査証明を取得し、高圧ウォータージェット工事等も手掛ける。
http://www.kk-realize.com/

 

※本記事は2024年1月1日発行「イーコンテクチャー」において掲載された記事の転載となります。

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