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日々の業務改善の積み重ねで「究極の施工品質」を目指す

有限会社早瀬塗装工業 様

従業員規模 〜20名
利用機能
課題
  • ホワイトボードに工程を書き写していたが、記入漏れの確認で無駄な時間が発生
  • 各種資料を束ねた紙のファイルを作成する手間とコストがかさんでいた
  • ホワイトボードを見ながら人員を計算していたが、受けられる案件を断ってしまうことも
効果
  • ホワイトボードを使わなくなり、情報の伝達漏れが無くなった
  • 指示書、工程表、図面などの資料を束ねたファイルが不要に
  • 長期計画で人員配置の問題を解消、受注機会損失を防ぐ

有限会社早瀬塗装工業のご紹介

1980年に創業した有限会社早瀬塗装工業様は、内装施工業者からの依頼を請け負うかたちで、店舗テナント、オフィスの内装塗装工事をメインに手がけている。営業エリアは主に東京、茨城、千葉、神奈川など関東が中心で、特殊塗装の依頼があれば名古屋、仙台、博多など遠方も対応している。
経営方針は「品質重視」だ。いい仕事をして新規顧客に喜んでもらい、リピーターとなってもらう。それにより利益率の高い仕事を増やしていけば、社員の生活を豊かにできる。だからこそ「品質がいい仕事をすること」を一番の目標に掲げている。社員にもこの方針は浸透しており、新規もリピーターも徐々に増えてきた。
20数年前、早瀬 竜也 代表取締役が先代から事業を引き継ぎ経営に携わるようになった。当時、見積書などの作成は手書きだったが、パソコンが普及し始めて表計算ソフトに打ち込むようになり、図面も紙に代わってデータでやり取りするようになるなど、デジタル化の流れを体感していた。そんな中、さらなる業務効率化のため、短期間で工事が完了する業務向けに開発された「ANDPADボード」の導入を決めた。その経緯と成果について、早瀬社長と営業管理部 大久保 智史 部長に話を聞いた。

ホワイトボードを使わなくなり、情報の伝達漏れが無くなった

現在15名の社員を率いる早瀬社長だが、先代の頃は、朝に出社してから「この現場に行って」「今日は現場がないから休み」といった具合に、場当たり的に当日の予定が決まっていた。早瀬社長が経営するようになり、仕事が増える中で「このままではいけない」と感じ、新たにホワイトボードを導入。1週間の予定を管理する体制にした。
最初は他の社員から「どうせ現場の予定はすぐ変わるから無駄だ」と批判された。たしかに、床工事など他業種の仕事が遅れて「今日は塗装に入れないから明日にしてくれ」と工事当日に言われることもあった。当時はまだ携帯電話が普及していない時代で連絡手段も少なかったため、ホワイトボードを使うだけでも先の予定が読みやすくなり、口頭で連絡していたときよりも現場の数をこなせるようになった。
時を経て、会社が成長する中で新たな社員が加わった。内装施工業者の新規取引先も増え、様々な会社から見積依頼が来るようになり、メールが飛び交うようになる中で情報の伝達漏れが発生していた。
ANDPADボード導入前は、営業管理部が表計算ソフトで工程表をまとめ、そこから別室にあるホワイトボードに工程を書き写して現場の段取りを考えていた。たまにホワイトボードへの書き写し漏れや工程表への記入漏れがあったという。「幸いすぐに気付いて対処していたから大きなトラブルにはならなかったが、確認や修正などで無駄な時間が生じていた」と早瀬社長は振り返る。
また元請けからもらった現場指示書を基に、現場の職人に指示するための指示書も作成する。それを紙ベースでしばらく運用し、やがてメールやSNSでやり取りするようになり、連絡のスピードは上がったが手段が分散化していた。早瀬社長は、取引先などからの情報でANDPADボードの存在を知り、連絡・管理業務の一本化を図るべく導入を決めた。
ANDPADボード導入の最大のメリットは、ホワイトボードを使わなくなったことだ。以前はホワイトボードに社員の名前が書かれたマグネットを貼り、その下に現場で使う車両、現場名などを手書きしていたが、それが全てANDPADボードに置き換わった。一度案件を作っておけば、現場の段取りがきちんとされたかどうか案件ごとに一覧で分かる。もし段取りされていなければ、ANDPADボードの画面上部にその案件が表示されるため、確認漏れがなくなった。

指示書、工程表、図面などの資料を束ねたファイルが不要に

ANDPADボードは、早瀬社長と大久保部長、もう1名の計3名の現場管理者が月30~40件の現場管理を含めた営業業務で使い、営業サポートの事務スタッフも管理業務で使う。導入以前は、指示書の作成や修正は3名の現場管理者しかできなかった。しかし導入後は、事務スタッフも指示書の作成や修正ができるようになり、作業分担しやすくなった。
また、元請から工程表や図面が来るとタイムラインにアップロードすれば現場ですぐ確認できるし、工程や図面の変更が発生しても情報更新を素早くできる。そうした作業を事務方の誰もができるようになったことで、連絡・管理業務がスムーズかつスピーディーになったのだ。
以前は現場用に、現場指示書、現場ルール事項、工程表、図面を1つのファイルにして渡していた。そうした資料の印刷量も減った。
現場に行く職人は自社の社員がほとんどで、他に何年も仕事を共にしてきた外注の一人親方が数名いる。彼らもANDPADボードのアプリを使い、これまで社内でしか見られなかったホワイトボードの情報をスマホで確認できるようになり情報共有が円滑になった。
また工事が始まると、現場の住所、工事の開始・終了時間、ヘルメットなど必要な安全装備品、現場に持って行く材料などを一覧にまとめた指示書を表計算で作成する。それをANDPADボード導入前は3部出力していた。
1部を工場長に渡して材料を用意してもらい、1部を現場指示用に持参し、1部を現場へ運ぶ材料や道具を伝えるためドライバーに渡していたが、導入後は現場用とドライバー用はスマホで見られるから必要なくなり、工場長に渡す1部だけになった。
図面はA3サイズで、天井、床、壁の平面図、壁の色分けが多い時に作る展開図などがある。展開図をすべて出力すると枚数が多くなるため、最低3種類の平面図プラス最低限必要な展開図を数枚だけ出力する。合計で10枚程度だ。それを以前は現場用などに紙で用意していたが、今はタイムラインにデータをアップロードしておりスマホで確認できる。そのため、紙で出力するのは案件の打ち合わせに使う1部で事足りる。図面データには展開図も全て含まれており、数十枚の図面でもスマホ1台で見られるようになった。
こうしたことから、いろいろな資料を束ねていた紙のファイルが必要なくなり、ファイル作成の手間とコストも省けた。

長期計画で人員配置の問題を解消、受注機会損失を防ぐ

現場管理者である大久保部長はANDPADボード導入以前、業務に課題を感じていた。
毎朝出社すると自分のパソコンがある部屋とは別の部屋にあるホワイトボードをわざわざ確認のために往復し、仕事の段取りを考えていた。しかも、そのホワイトボードには1週間分しか予定を書き込めず、先の予定がわからなかった。また、担当物件の仕上がり具合が分かる現場写真をSNSで送ってもらっていたが、携帯電話の中でフォルダ分けしたり、不要になった画像を容量がいっぱいになる前に都度消すなど業務が煩雑になっていた。
人員配置の問題もあった。一現場の工期は1~2日もあれば、1~2週間もあり、長ければ2カ月もある。平均すれば1週間程度だ。そんな中、元請から「2週間後に単発の仕事が入りそうだけど、できる?」と依頼されることがある。その場合、A現場に配置予定の職人のうち1名を新たなB現場に配置するといった手配をしなければならない。大久保部長が人員配置を考えて早瀬社長の判断を仰いでいたが、ANDPADボード導入前は元請をしばらく待たせてホワイトボードを眺めながら頭の中で人員を計算していた。それで「2週間後はできない」と判断して断ることもあったが、いざ2週間経ってみると、実はB現場を請けるのが可能だったと判明するケースもあり、受注機会を損失していたのだ。
他にも電話の指示が圧倒的に多かったため、言った、言わないという管理側と現場側の認識の食い違いが発生することもあった。

ANDPADボードの導入により、導入後は状況が大きく改善された。
まず2週間先の予定まで組めるようになって、その先も案件が決まれば予定を入れられる。これにより先々の作業を段取りしやすくなり、写真についても案件ごとに整理されるため管理しやすい。容量も気にせず使えるようになった。
人員配置についても、2週間後に予定が空いている職人が一目で分かるようになり、段取りしやすくなった。早瀬社長の判断を仰いで元請に返答するまでのスピードも圧倒的に早くなり、格段に業務効率化ができて受注機会の損失を防ぐことができている。副次的な効果として、先の予定が分かるようになったことで社員全員が休日を取りやすくなったという。
また現場とのやりとりもタイムラインに残しているため、管理側と現場側の認識の食い違いもなくなった。こうしたことから「現場全体の管理をよりしやすくなった」と大久保部長は話す。
一つの現場で人員が何人携わっていたか、どんな見積もりを出していたかなど過去の工事の振り返りも楽になった。追加工事が発生した場合でも、過去の工事を参考に見積もりできるなど先々の工事計画を立てやすい。有限会社早瀬塗装工業様は、究極の施工品質を目指し、こうした日々の業務改善を積み重ねながら日々まい進している。

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